Twitterで更新通知します。こちらをクリックしてフォローお願いします。

【特許で解説】ハウス食品の「のっけるレモンシリーズ」

こんにちは!ぱかぞーです!
今回はハウス食品ののっける調味料シリーズに関する特許を紹介します!

【特許公報の利用について】

◆特許は出願する企業にとって製造販売を独占的に行える排他的な権利です。
◆従って、企業は特許に他社よりも優れた点を嘘偽りない事実のみを書きます。
◆カタログやCMなど企業にとって都合のいい情報だけではなく、客観的な事実が特許では語られるのです。

【本記事を読むことで得られるメリット】

消費者は類似他社品と比較して正しく判断して購入することができます。
◆投資家は特許に書かれている製品に価値があると判断したならば十分な投資対象となります。
◆業界人は競合他社の数年後の動向がわかるので将来性の市場戦略がわかるようになります。
就活生は、今後数十年間務めるかもしれない会社の将来性を判断することが出来ます。

目次

出願人(会社)について

ハウス食品

どんな発明をしたのか

果汁ペーストのチューブ

どんな利益が期待できるのか

果汁をかけてもから揚げなどサクサク感を損なわない

同業他社と比べて優れている点

・果汁が食品に浸透して食感が損なわれない
・見た目が良い

まとめ

出願人(会社)について

特許6850857より引用

【出願人】 ハウス食品株式会社

ぱかぞー
ぱかぞー

今回の出願人はカレーのルーで有名なハウス食品じゃな。
従業員は6000人を超える大企業じゃ。

ネコスケ
ネコスケ

ハウス食品と言えばバーモンドカレーだね!
小さい頃からずっとお世話になっているよ。

ぱかぞー
ぱかぞー

カレールーでは業界トップの売り上げじゃ。
食品業界の中では中堅メーカーじゃな。
米国では豆腐が売れていたり、中国市場を開拓しておるそうじゃ。
子会社に壱番屋があるぞ。

ネコスケ
ネコスケ

壱番屋ってココイチのことだよね!
知らなかった!

どんな発明をしたのか

特許6850857より引用

【請求項1】
  25℃で3000~20000mPa・sの粘度を有し、  ストレート換算で50質量%以上の果汁と、  澱粉とを含有し、  内容物を絞り出すように構成された可撓性容器に充填されている、ペースト状組成物。

ぱかぞー
ぱかぞー

シンプルな文言で良い特許じゃ。
この請求項の文章が短いほど、特許として権利範囲が広く、他社牽制できるのじゃ。
果汁と澱粉を混ぜてペースト状にした調味料を発明したのじゃな。

ネコスケ
ネコスケ

それってワサビのチューブみたいなやつ?

ぱかぞー
ぱかぞー

そうじゃ。
ハウス食品ではポピュラーシリーズとして発売しておるぞ。
今回の特許はその中でものっける調味料シリーズみたいなものじゃ。

ネコスケ
ネコスケ

ワサビとかショウガとかのチューブって前からあるよね?
今回の発明とは何が違うの?

ぱかぞー
ぱかぞー

この特許では、例えばレモン汁をペースト状にすることが書かれておるぞ。
レモン汁は液体じゃから食べ物にかけても垂れてしまうのじゃが、ペーストにすることで垂れなくなるのじゃ。

どんな利益が期待できるのか

特許6850857より引用

発明の効果】
【0007】
  本発明によれば、保形性を有する形態で果汁を食品に添加することができる組成物が提供される。

ぱかぞー
ぱかぞー

最大の利点は、「果汁を垂れることなく食品にのせられる」ことじゃ。
レモン汁など果汁をから揚げにかけても垂れてお皿に流れてしまう課題を解決したのじゃ。

ネコスケ
ネコスケ

確かに、から揚げにレモン汁をかけても思った以上にレモンの味がしないから多めにかけちゃうんだよね。

ぱかぞー
ぱかぞー

一時期、味ぽんでもジュレタイプが流行ったことがあったじゃろ?
それの派生した発明じゃな。
ジュレじゃなくてペースト状だから見た目はワサビのように見えるかもしれんが、味はしっかりしそうじゃ。

ネコスケ
ネコスケ

柚子胡椒のチューブを使ったことがあるよ。
そんなイメージなのかな?
今度買って試してみるよ!

同業他社と比べて優れている点

特許6850857より引用
【0005】
  本発明者は、保形性を有する形態で果汁を食品に添加することができれば、果汁が食品に浸透しにくくなり、有用であると考えた。尚、保形性を有する組成物として、ゲル状の組成物も考えられるが、ゲル状の組成物を用いた場合には、クラッシュゼリーの崩れた形状が残る場合がある。そのため、外観の観点から、ゲル状ではなくペースト状の組成物が好ましい場合もある。
  そこで、本発明の課題は、保形性を有するペースト状の形態で果汁を食品に添加することができる、組成物を提供することにある。

ぱかぞー
ぱかぞー

他社と比べて優れている点は、2つじゃ。
・果汁が食品に浸透して食感が損なわれない
・見た目が良い

ネコスケ
ネコスケ

またから揚げの話になっちゃうけど、食べる直前にレモンをかければサクサク感が失われないんだけど、先にレモン汁をかけてしまうとふやけてべちゃっとした食感になっちゃうんだよね。
昔、居酒屋で友達と先にかけるか後にかけるかでもめたことがあったよ。

ぱかぞー
ぱかぞー

ペーストとすることでサクサク感が失われないことは良いことじゃな。
見た目に関しては賛否両論がありそうじゃ。
レモンを添えることで見た目も良くなるしのう。

まとめ

◆ハウス食品がペースト状の果汁チューブを発明した。
◆発明された果汁チューブによって揚げ物などサクサク感が失われずに良い触感を維持することが出来る。。
◆この発明はポピュラーシリーズ「のっけるレモンペースト」「紅ショウガペースト」「かぼす&すだちペースト」としてハウス食品から発売されている。
◆今後20年間、同業他社は商品を真似することが出来ない。扱いやすくなったものの、果汁を絞ったり、見た目で楽しむことができることが利点でもある。従って、好む人と嫌う人がはっきりと分かれそうな商品である。一方で単価が安いことから多くの人が購入しないと売り上げに繋がらないので、コンセプトと売り上げの相性が悪い商品のように思える。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA