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うどんの美味しさの秘密【特許取得】はなまるうどんのうどん

こんにちは!ぱかぞーです!
今回は株式会社はなまるうどんに関する特許を紹介します!

うどん
【特許公報の利用について】

◆特許は出願する企業が製造販売を独占的に行える排他的な権利です。
◆公的文章である為、企業は他社よりも優れた点を嘘偽りない事実のみを書きます。
◆カタログやCMなど企業にとって都合のいい情報だけではなく、客観的な事実が特許では語られるのです。

【本記事を読むことで得られるメリット】

消費者は正しい情報を元に他社類似品と比較して購入することができます。
◆特許を取得した企業に独占的排他的な権利を与えられることから投資家は該特許製品に価値を認めるならば投資対象となります。
◆業界人は競合他社の数年後の方針がわかるので将来性の市場戦略がわかるようになります。
就活生は今後数十年間務めるかもしれない会社の将来性を判断することが出来ます。

特許庁

目次

出願人(会社)について

株式会社はなまる

どんな発明をしたのか

Mアルカリ度を調整した水でうどんを作る製造方法

どんな利益が期待できるのか

我々消費者は、「どこでもいつもの美味しいはなまるうどんのうどんを味わう」を飲むことができるようになります。

同業他社と比べて優れている点

どこでもいつもの美味しいはなまるうどんのうどんを味わえる

市場性

この発明品は美味しさを良くするわけではないが、特許習得をPRとして使い、間接的に売り上げを伸ばす事ができる。

まとめ

出願人(会社)について

特許6710385より引用

【出願人】 株式会社はなまる

  • 【本社】
    東京都中央区日本橋箱崎町36-2 Daiwaリバーゲート18階
  • 【上場】
     非上場
  • 【設立】
    平成12年5月
  • 【従業員】
    417名
  • 【売り上げ】
    348億(2020年度)
  • 【業種】
    飲料(飲料)
  • 【時価総額順位】
    データ無し
  • 【競合他社】
    トリドールホールディング
はなまる

株式会社はなまるはうどん販売店です。
改めて説明する必要がないくらい有名な飲食店です。
フードコートにあるうどん屋さんははなまるうどんであることが多いのではないでしょうか。

はなまるうどんは上場しておりません。
売り上げが300億円を超えているのに上場していないのは意外ですね。

はなまるうどんは上場しておりませんが、吉野家ホールディングの傘下企業です。
吉野家のグループ会社である事は意外と知られていないのではないでしょうか。

吉野家はサラリーマンや男の人をターゲットにした戦略を練っていますが、はなまるうどんはファミリー層もターゲットにしています。
お店の雰囲気もはなまるうどんの方が優しい印象を受けますしね。

しかし、吉野家もはなまるうどんも「早い」「安い」「美味い」の三拍子を揃えていることは共通しています。
その共通点を知っていると同じグループ会社といっても不思議ではありませんね。

ライバル企業は「 トリドールホールディング 」です。
トリドールホールディングは丸亀製麺を経営する会社です。
売り上げは134億円ですから、はなまるうどんの方が大きな会社です。

うどん業界をけん引するはなまるうどんが特許を習得しました。

一体どんな発明品なんでしょうか。

どんな発明をしたのか

特許6773866より引用

【請求項1】
  小麦粉、或いは更に澱粉を配合したうどん製造原料粉に、仕込水を添加し、混捏して調製した生地を加圧、熟成し、該生地を仕上げ圧延し、麺帯を切り出す工程からなる茹でうどん用生麺の製造方法において、  仕込みに用いる仕込水を、総アルカリ度であるMアルカリ度について、制御する工程を含み、  前記制御する工程が、水道水又は地下水から取水された製麺用原料水のMアルカリ度を測定する手段と、該Mアルカリ度を測定する手段により得られた測定値に基いて、前記製麺用原料水に、純水を混合し、製麺用仕込水のMアルカリ度を20mg/L~45mg/Lに調整する純水供給手段とを含むことを特徴とする茹でうどん用生麺の製造方法。

特許6773866 より引用「 発明品の 美味しさの秘密 」

はなまるうどんが発明したのは「茹でうどん用生麺の製造方法」です。

具体的には特定のMアルカリ度とした水を用いてうどんを製造する発明です。

Mアルカリ度は検水中に含まれるアルカリ分の量をpH4.8までの「酸消費量」として表したものであり、検水中の酸を消費する成分の総量を示し、「総アルカリ度」とも呼ばれます。

簡単にまとめると、はなまるうどんはうどんをこねる時に使用する水のMアルカリ度を調整することでうどんの美味しさが変わることを見つけ、Mアルカリ度を適正の値とすることで美味しさが増すことを発明したのです。

うどんを美味しくするためにはなまるうどんは様々な研究活動を行っていたのですね。
みんなから愛されて美味しい理由がわかりますね。

どんな利益が期待できるのか

特許6773866より引用

【発明の効果】
【0017】
  本発明は、高食味食感の保持された茹でうどん用生麺を、製造現場、製造時期等の要因にかかわらず、定常的に製造、提供する方法、及びそのための装置を提供する。特に、茹でうどん用生麺の製造において、設定された、製造原料、製造条件についての、最適な条件によるめん製造の結果を、地域や、製造現場、製造時期等の要因にかかわらず、定常的に維持し、高食味食感の保持された茹でうどん用生麺を定常的に製造、提供する方法、及び、そのための装置を提供する。

特許6773866 より引用「 製造工程」

はなまるうどんが発明したものによって我々はどんな恩恵を受けられるのでしょうか。

それは、日本全国どこでもいつもの美味しいうどんを食べられることです。

うどんは地域によって味やコシが異なっています。
それは周知の事実ですが、はなまるうどんの様な全国チェーン店の中でも味が変わってしまったら問題です。

お客様は、はなまるうどんの美味しいうどんを期待して来店しますから、味が違っていたら驚いてしまいますよね。

うどんは、練り方や材料の種類、水によって味が変わってきてしまいます。
その為、練り方をマニュアル化したり、同じ材料を使用しておりますが、実は水も影響が大きかったのです。

その点に気が付いたはなまるうどんは研究を進め、今回の発明に至ったのです。

同業他社と比べて優れている点

特許6773866より引用
【0006】
  上記のように、めん類の製造におけるめん生地の製造に際しては、原料粉の選択、配合や、添加成分、生地の調製、或いは、麺線の形成条件等について検討され、各めん類について、最適な条件が設定され、それぞれ特徴のある味と、食感のものが製造されている。そこで、めん類製造に際しては、各製造工場のようなめん類製造現場で、各めん類について、設定された製造原料、製造条件についての、最適な条件に従って、食味、食感の良いめん類を製造することを目的に、製造が行われているが、現実的には、地域や、製造現場、製造時期等の要因により、製造されるめんの食味、食感に、微妙なずれが発生し、定常的に食味、食感に優れた、最適なめん類を提供することに課題が生じている。

特許6773866 より引用

同業他社と比べて優れている点は「製造安定性が高い」ことです。

同業他社は、うどんの生地につかう材料や練り方などをマニュアル化することで同じ味を再現するようにしています。
しかし、実際のところ、若干うどんの味やコシが違ってしまっていたのです。
味覚が鋭い方は、いつもと違うなという印象を抱いていたのではないでしょうか。

はなまるうどんもこの問題には気づいていたのですが解決する事が出来ていなかったのです。
しかし、水に着目しMアルカリ度を調整することで美味しさが変わることを発見したのです。

この発見は特許として認められるほどすごい発明だったのです。

市場性

うどんは子供から高年齢の方まで楽しめる国民食です。
価格が安い上に美味しいのですからコスパの良い食品ですね。

今回の発明は今までよりもうどんが美味しくなったりするものではありません。

何処にいても同じ美味しさを味わえることが今回の発明ですから、はなまるうどんのこだわりを感じる発明であると思います。

多くの人は全国各地のはなまるうどんを食べ歩くことは少なく、多少の味の違いがあっても気づく人が少ないのです。

さらに低価格であることから、消費者も多少の味の違いがあっても気にしない方が多いと思います。
ですから、この発明によって直接売り上げが伸びる可能性は低いのです。

しかも、製法を特許とすることで20年間は製造販売を独占できますが、20年後はだれでもはなまるうどんと同じうどんを違法無く製造することができてしまうからです。

ではなぜ、この製造方法を特許としようとしたのでしょうか。

それはPRの為と考えるのが自然です。
うどんは職人が作るイメージが強く、こだわりを見せることでお客様は美味しいと感じてくれるからです。

特に日本人はこだわりのグルメを好む傾向が強いですから、うまいPRだと思います。
間接的に特許をPRに使うことで売り上げを伸ばそうと考えたのですね。

まとめ

◆ 株式会社はなまるは「Mアルカリ度を調整した水でうどんを作る製造方法」を発明した。
◆発明されたうどんによって我々消費者は、「どこでもいつもの美味しいはなまるうどんのうどんを味わう」ことができます。
◆この発明は「はなまるうどんのうどん」として販売されています。
◆ この発明品は美味しさを良くするわけではないが、特許習得をPRとして使い、間接的に売り上げを伸ばす事ができる。

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