こんにちは!ぱかぞーです!
今回は株式会社タマスの卓球用ラバーに関する特許を紹介します!
*本記事では難解な特許を分かりやすく解説していきます。
詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。


株式会社タマス
ラバー裏の突起物を細く、密集させた卓球ラバーを発明した。
卓球で勝てる確率が高くなる
打球のスピンとスピードが速くなる
今後の卓球ラケットのラバーは本発明品に置き換わる可能性が高いと思われます。
そして、特許として認められていますから、(株)タマスは大きな利益を得ることができるでしょう。
![]() | 価格:7,095円 |


特許6738472より引用
【出願人】 株式会社タマス
- 【本社】
東京都杉並区阿佐谷南1-7-1 - 【上場】
非上場 - 【設立】
1950年12月19日 - 【従業員】
150名 - 【売り上げ】
60億円(2018年度) - 【業種】
製造販売 - 【時価総額順位】
データ無し - 【競合他社】
データ無し

株式会社タマス は卓球用品の製造販売を行っています。
上場していない為、企業情報が少ないのですが、分かったことを書いていきます。
設立は1950年である為、老舗です。
設立当初はスポーツ用品を販売する事業を行っていました。
創業者の田舛さんは卓球で日本一になっており、プレイヤーとしても優秀でした。
引退した後は業務に専念し、「もっと良いラバーを作りたい、何としても自分の手で理想の卓球ラバーを作りたい」という思いを抱き、「バラフライ」というブランドを作り上げました。
バタフライは強さを印象付ける他社のブランドとは異なり、卓球を連想させる、小さく軽快で敏捷なもののシンボルとして蝶が選ばれたそうです。また、「バタフライ」には、プレーヤーを花にたとえ、花に仕える蝶のように誠実に働こうという願いが込められているそうです。
卓球用品の製造販売をけん引してきたリーディングカンパニーである(株)タマスは一体どのような特許を取得したのでしょうか。
特許6738472より引用
【請求項1】
スポンジ状シートと、前記スポンジ状シートに積層して貼着されており、ラバーシート本体の前記スポンジ状シートとの貼着面に複数の突起が形成されているラバーシートとを備え、前記ラバーシートにおいて隣り合う2つの突起がそれぞれ有する前記スポンジ状シートとの接触面の中心間の距離が2.1mm以下であり、突起が有する前記スポンジ状シートとの接触面の直径が1.0mm以上である卓球用ラバー。

株式会社タマス が発明したのは「卓球ラケット用のラバー」です。
上記請求項の文章のままだと、理解し難いので文章を区切って、それぞれを解釈をしていきます。
構成 | 請求項1 | 解釈 |
---|---|---|
A | スポンジ状シートと、前記スポンジ状シートに積層して貼着されており、ラバーシート本体の前記スポンジ状シートとの貼着面に複数の突起が形成されているラバーシートとを備え、 | 発明品が卓球用のラバーであることの説明 |
B | 前記ラバーシートにおいて隣り合う2つの突起がそれぞれ有する前記スポンジ状シートとの接触面の中心間の距離が2.1mm以下であり、 | ラケット板に接着するラバーのイボイボの間隔が狭いことを説明(発明の本質) |
C | 突起が有する前記スポンジ状シートとの接触面の直径が1.0mm以上である卓球用ラバー。 | ラボーのイボイボの直径が小さい(発明の本質) |
請求項1を構成分けすると、A~Cの3つの構成から成り立つ文章であることがわかります。
構成Aでは、発明品が一般的な卓球用のラバーであることを説明しています。
構成BとCが、発明品の画期的な(本質)部分です。
特許用語でいえば新規性の部分です。
構成BとC を私なりに解釈すると、
「発明品のラバーはラケットの板に接着する無数の突起物(イボイボ)があり、その無数の突起物の間隔と細さに特徴がある」ということを説明しています。
卓球ラケットは板とラバーから成り立っています。
ラバーは球に直接あたる部分であり、競技において重要な役割を果たしています。
ラバー表面にはルール上の制限があるため、加工することはできませんが、板と接着するラバーの裏側には改善の余地が残っています。
ラバーの接着する部分である無数の突起物(イボイボ)を従来のラバーとは異なる形状と配置としたのが今回の発明の新しい部分です。
では、ラバーの突起物を新しくすることで何が変わるのでしょうか。
特許6738472より引用
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、スピンをかけやすいとともに、打球のスピードをより高めることができる卓球用ラバーについての新規な技術を提供することができる。。

この発明品の効果は「 スピンをかけやすいとともに、打球のスピードをより高めることができる 」です。
ユーザーにとって、打球にスピンをかけやすくしたり、スピードを高めることは大きなメリットです。
特にオリンピックやプロスポーツにおいては、そのわずかな差が勝敗を決することになりますから、ユーザーは大きな利益を得ることが出来ます。
なぜこのような効果が発生するのかというと
ラケットと球が当たる時に球の衝撃で突起物が倒れやすくなる為、球を受け取りやすくします。
次に球が跳ね返る時には倒れた無数の突起物が同時に立ち上がるので球に反発力が加算されるのです。
打球を受けやすくなる為、意識的な回転を加えることもできます。
そして、反発力が強くなることで打球スピードが上がるのです。
特許6738472より引用
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、商品設計の自由度の観点から、スピード性能やスピン性能などを高めることができる技術について、さらなる選択肢の要求が存在する。
本発明は、スピンをかけやすいとともに、打球のスピードをより高めることができる卓球用ラバーについての新規な技術を提供することを目的とする。

従来のラバーよりも優れているのは「打球のスピンとスピード」です。
従来のラバーにおいても、突起物の形状、接着剤、ラバーの材質、厚さなどを研究することにより、打球のスピードやスピンを調整してきました。
しかし、それだけでは一定以上の性能とすることができなかったのです。
そこで(株)タマスは技術のブレイクスルーを行い、ラバーの突起物の間隔と細さに着目し、新しいラバーを発明したのです。
本発明品が使われるのは卓球というスポーツです。
市場の最大範囲は卓球業界です。
卓球はオリンピック競技に選ばれるほど有名なスポーツです。
特に中国では国民的なスポーツです。
需要はかなり多いでしょう。
特に(株)タマスは卓球のリーディングカンパニーですからブランド力もあります。
今後の卓球ラバーに本発明品が使われる可能性が高いと思われます。
同業他社が真似しようとしても特許権で真似できませんから、(株)タマスは大きな利益を得るでしょう。
◆株式会社タマスは「ラバー裏の突起物を細く、密集させた卓球ラバー」を発明した。
◆発明されたラバーによってユーザーは、「打球のスピンとスピードが速くなり、勝てる確率が高くなる」恩恵を得られます。
◆この発明は「テナジー19」として販売されています。
*詳細は下のリンクから参照ください
◆ この発明品は卓球業界において画期的な発明です。発明した企業は卓球業界でブランド力があります。従って、今後の卓球ラケットのラバーは本発明品に置き換わる可能性が高いと思われます。そして、特許として認められていますから、(株)タマスは大きな利益を得ることができるでしょう。
![]() | 価格:7,095円 |
