今回は、下記の特許を解説します。
特許第7011634号(令和4年1月26日)
発明の名称「電気掃除機のヘッド及びこれを備える電気掃除機」
出願人「アイリスオーヤマ株式会社」
*詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。

- 出願人(会社)について
「アイリスオーヤマ株式会社」 - どんな発明をしたのか
「寝具などの塵埃をたたき出すことが可能な簡便な機構の布団クリーナー」 - どうやって発明したか
「オモリが回転軸に偏心して取り付けられた振動モータを吸引ヘッドに備えた。」
アイリスオーヤマは、有名な家電メーカーです。アイラブアイディアトイいうメッセージを発信しており、製品は多くのアイディアが詰まっており、他社製品とは異なる便利な機能を備えています。上場はしていないものの、売り上げは8000億円を超える大企業です。
「寝具などの塵埃をたたき出すことが可能な簡便な機構の布団クリーナー」

普通の掃除機は床上などの塵埃を吸引することが主な目的ですが、最近では、ふとんなど寝具の塵埃やダニなどのフンなどを吸引することを目的にする掃除機が販売されています。例えば、掃除機の吸込具にばねで付勢された打撃球を内蔵し、打撃球を上下に可動させて寝具内の塵埃などをたたき出す機構の掃除機があります。
しかし、この掃除機は打撃球と吸込具とをつなぐバネの付勢力と吸引力との加減によって打撃球を上下に動かすため、振動が安定せず、塵を効率的に除去することができませんでした。
そこで、アイリスオーヤマは電気掃除機のヘッド及びこれを備える電気掃除機において寝具などの塵埃をたたき出すことが可能な簡便な機構の掃除機を発明したのです。
「オモリが回転軸に偏心して取り付けられた振動モータを吸引ヘッドに備えた。」

従来の課題を解決するために、記載の電気掃除機のヘッドにおもりが回転軸に偏心して取り付けられた振動モータと、モータケースと、振動モータの振動を清掃面に伝えるたたき部と、を備えさました。
そして、たたき部は、振動モータと上下方向に並ぶよう、モータケースと一体的に構成され、振動モータは、回転軸が上下方向と交差する方向を向くように前記モータケースに配置させました。
アイリスオーヤマは、新しい振動システムを用いて安価な(簡単な)構造の布団クリーナーを発明しました。
現在、掃除機は多種多様な種類が存在します。目的別に分類すると、床を掃除する掃除機、布団を掃除する掃除機、屋外の地面を掃除する掃除機などがあります。この中で最も人気が高いのは床を掃除する掃除機です。有線型、無線型、サイクロン式、紙パック式などさらに細かく分かれています。本発明の布団クリーナーは比較的マイナーで新しい分野です。十数年前に流行しましたが、価格が高く、一部の人しか購入できませんでした。布団クリーナーは、普通の掃除機では掃除したくない寝具を掃除できる唯一の掃除機です。しかし、掃除機の数が増えてしまうので置き場所に困りますし、余分なものとして捉えられてしまう為、高いお金を出してまで試しに購入してみようと思えませんでした。
そんな環境であることに気が付いたアイリスオーヤマは、新しい掃除機の機構を発明し、簡単な構造の布団クリーナを製品化しました。簡単な構造としたことで、コストを抑えて、価格を低く設定することができたのです。
この発明品は、ふとんクリーナシリーズの「高速回転パワーブラシ」の一部の機能として使用されています。
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![]() | 価格:12,800円 |
