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ハーゲンダッツがインスタ映えする!?こんなところにも特許を発見。

今回は特許6991563を紹介していきます。
*詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。

【特許公報の利用について】

◆特許は権利者である企業が製造販売を独占的に行える排他的な権利です。
◆公的文章である為、企業は他の物よりも優れた点を嘘偽りない事実のみを書きます。
◆カタログやCMなど企業にとって都合のいい情報だけではなく、客観的な事実が特許では語られるのです。

【本記事を読むことで得られるメリット】

各社から発売される新製品の特長的な機能をいち早く知ることが出来ます。
正しい情報を元に他社類似品と比較して購入することができるようになります。
◆業界人は競合他社の数年後の方針がわかるので将来性の市場戦略がわかるようになります。

こんな人向けの記事です

  • ハーゲンダッツが新たに特許を取得した製品がどんなものか知りたい人
  • 業界関係者でハーゲンダッツの製品情報を集めたい人

目次

  1. 出願人(会社)について
    ハーゲンダッツジャパン株式会社
  2. どんな発明をしたのか
    組み立てしやすく、強度が高く、収容物を購買者等に向けて傾斜させて注意力を引きつけて販促効果を高める段付き折り畳み容器
  3. どうやって発明したか
    容器の底部の切り込みの形状とのりしろを工夫することで組み立てを容易とし、収納性も向上させるとともに組み立て後の強度をも高めた。

どんな発明をしたのか

ハーゲンダッツが発明したのは、「組み立てしやすく、強度が高く、収容物を購買者等に向けて傾斜させて注意力を引きつけて販促効果を高める段付き折り畳み容器」です。

 本発明は、商品等を区分して整理しかつ購買者が見易いように傾斜させて陳列する等のために使用され、また運搬・保管に都合良く平板状に折り畳むことができ、さらにこれら展張及び折り畳みを何ら磨り減りや破壊がなく繰り返ととなとなしてできる段付き折り畳み容器に関するものです。

 従来、陳列棚、陳列ショウケース等で商品を整列させて配置する場合、剥き出しで台無しで配置したり、トレーを使用したり、蓋部を除去して開封した段ボール箱の残部をトレーと同じように使用する等が行われています。剥き出しで陳列棚に直接置く場合、商品を取り出すことにより隣接した他の商品が移動し、商品の整列を維持することが困難であり、さらに並べ換えも手数がかかってしまいます。
トレーは、周囲の側部壁が低く、商品等がトレーから滑り出したり、積み上げた商品が崩れてしまう恐れがあります。一方、側部壁が高いトレーは、トレーの運搬や保管に不便であるという問題があります。
前記蓋部を除去して開封する箱は、一般に使い捨てであり、資源の無駄であるばかりでなく、ゴミ廃棄の問題も発生します。

 蓋部を除去して開封する箱に類似するものとして、合成樹脂の成形品であって、展張、組み立て、折り畳み、分解等が可能な容器もあります。しかし、合成樹脂の成形は、構成部品毎に高い製造コストを要する成形用金型が必要であり、少数の製造には製造コストの問題で利用されていないのが実情です。従って、少数製造の箱は、厚紙や段ボール紙を使用し、裁断及び貼付によって形成することが、製造コストの問題や、流行に合った展示や販促を容易に行うことができることから望ましいとされています。

 厚紙や段ボール紙を使用し、裁断によって形成する容器としては、以下の図13のような紙箱が提案されています。

【図13】公知の折り畳み容器の展張途中の状態の底面斜視図

 前記図13の紙箱は、接着部419bが側面401と半底面板417との境界稜線まで延びておらず、また接着部425が側面402と全底面板118との境界凌線まで延びておらず、半底面板417及び全底面板418の底面としての耐久性が低くなっています。そのため、この紙箱は、液体を充填した瓶等を収容する容器や比重の大きな物体を収容する容器用としては不適切です。すなわち、この箱に重量物を収容した場合、底板部が下向きに歪んだり、接着が剥がれていわゆる底抜けになる恐れがあります。

 前記の紙箱は、また、上述したように接着部の延長基部に剛性緩和用の切込み426を設けている。しかし、それでも折り畳み容器を折り畳み状態から展張して組み立てた時、全底面板418は接着部425の下方へ引っ張る力を超えて折り畳み状態に戻ろうとする力すなわち全底面板418が持ち上がろうとする力が残存しています。その結果、展張後に直ちに折り畳み容器に重量のある物体を入れるか、手で全底面板118を押し下げる等する必要があります。この底板が持ち上がるという性向は、該折り畳み容器に軽い物体を入れた場合は、底部が持ち上がって傾斜することにより、底板上で整列していた収容物が転倒したり散乱するという不都合が生じてしまいます。持ち上がった底板上に初めて商品を入れるときも同様な不都合が発生します。

 前記の紙箱は、さらに、購買者が収容物を良く見えるように、平置きでなく購買者に向けて傾斜させて収容するために該紙箱内に傾斜段を設ける場合、収容物を載置しておらず軽量な段付け部材が所定位置から持ち上がってしまい、商品等の内容物が前記段付け部材上で不整然となってしまう問題があります。

 本発明は、従来の折り畳み容器に関する上述した問題に鑑みてなされたものであって、特に載置された収容物の向きに注目し、かつ収容物が少なくなったり無くなったりしても、底面の水平・平面性が維持され、展示会の展示品の整理や、販売用ショウケースの商品の整理・展示用に好適に使用でき、収容物を購買者等に向けて傾斜させて注意力を引きつけて販促効果を高める段付き折り畳み容器を提供することを目的としています。

 本発明はまた、板状への折り畳み及び展張(セットアップ)の操作が容易で、かつ不使用で保管管理している板状の折り畳み状態及び展張(セットアップ)の状態が高精度に再現でき、さらに、板状への折り畳み及び展張を繰り返して使用可能な期間すなわち製品寿命が長い段付き折り畳み容器を提供することを目的とする。

 本発明はさらに、段付き折り畳み容器内に、強固な垂直部材があり、収容物の整理が容易であることに加えて、収容物が少なくなっても或いは無くなっても垂直部材が所定の位置に所定の形態で存在し続ける段付き折り畳み容器を提供することを目的とする。

どうやって発明したのか

容器の底部の切り込みの形状とのりしろを工夫することで組み立てを容易とし、収納性も向上させるとともに組み立て後の強度をも高めた。」 

【図2】本発明の実施例の折り畳み容器部の展開図
A          第1長側面部
B          第1短側面部
C          第2長側面部
D          第2短側面部
E          全長底面部
F          半長底面部
G          第1短底面部
H          第2短底面部
J          第1のりしろ
K          第2のりしろ
L          通気孔
M          側面のりしろ
N          折り返し部分
Q          掲示面部
1          段付き折り畳み容器
100      折り畳み容器部
102      第2下辺
103      第3下辺
104      第4下辺
105      突起
107      第2境界辺
110      溝
114      第2折り線
116      強化折り線
120      端辺
121      辺
122      第1切り込み
126      第2切り込み

 本発明の段付き折り畳み容器は、上図2のように、折り畳み容器100の底部が、第1のりしろJと下長底面部Fとの貼付及び第2のりしろKと上長底面部Eとの貼付に加えて、上長底面部Eと半長底面部Fが、上長底面部Eと連続した折り返し部分Nを挟み込まれます。そのため、折り畳み容器の底部は、大きな剛性を有し、大きな耐久力を持った構成となり、重量物を収容しても底部が押し下げられて変形する恐れが小さくなります。

 一方、上長底面部Eの突起105が溝110に差し込まれているため、収容物が少なくなって底部への荷重が軽くなったり、さらに荷重ゼロになっても、上長底面部Eは所定の水平平面状態を維持する。この構成は、収容物の入れ替えを効率良く行うことができるだけでなく、安定した水平面上で収容物を常に継続して整頓状態にしておくことができるという大きな利点を有します。

 収容物のない折り畳み容器を運搬したり保管するときは、折り畳みます。折り畳みは、内部底部の強化折り線116に指をかけて持ち上げ、突起105を溝110から外します。この作動は、全長底面部Eを第1下辺1を中心にして揺動するように持ち上げることになります。次いで、上下方向に押し潰します。

 この折り畳み時、第1のりしろJが、第3下辺3の延長方向に関し下長底面部F側の端辺124より凹んでおりかつ第1折り線112に沿って形成された切り込み122を有するため、下長底面部Fと第1短底面部Gが存在する底隅部は、シートが過剰に折り重なることがなく、容易に折り畳み状態にすることができます。また、第2のりしろKが、第4下辺4の延長方向に関し下長底面部F側の端辺120より凹んでいてかつ第2折り線114に沿って形成された切り込み126を有するため、下長底面部Fと第2短底面部Hが存在する底隅部は、シートが過剰に折り重なることがなく、容易に折り畳み状態とすることができます。

出願人(会社)について

ハーゲンダッツジャパン株式会社はアイスクリーム等乳製品、氷菓及び菓子その他食料品の製造・販売を行っています。

ハーゲンダッツジャパン株式会社は設立が1984年、資本金が4億6千万円となっています。
出資比率は、 Häagen-Dazs Nederland B.V. 50%、サントリーホールディングス株式会社 40%、タカナシ乳業株式会社 10%となっております。
赤城乳業がハーゲンダッツを製造しているイメージがありましたが、全ての商品を赤城乳業で作っているわけではなく、商品によって製造会社をタカナシ乳業にしているようですね。
基本的にサントリーとハーゲンダッツが運営方針を決めていると考えて良いでしょう。

まとめ

ハーゲンダッツが発明したのは、組み立てしやすく、強度が高く、収容物を購買者等に向けて傾斜させて注意力を引きつけて販促効果を高める段付き折り畳み容器です。

我々、一般消費者にはあまり恩恵がなく、どちらかと言えば、発明品を店頭に並べる販売店に最も利益がある発明でしょう。
このように、ディスプレイに関する特許は組み立て方や形状を詳細に説明しなくてはなりません。実物を持って説明することで理解を深めることができるのですが、特許に関しては文章だけで説明する必要があります。従って、ぶっったいを説明するには誤解を与えないために詳細に説明する必要があるのです。
おそらく実物を見れば、底面の切れ込みとのりシロが他の容器と違うことがわかると思います。

本記事で紹介した発明品を我々は購入することが出来ませんが、アイスを購入することはできます。
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