今回は、下記の特許を解説します。
特許第7004908号(令和4年1月7日)
発明の名称「ミキサー」
出願人「タイガー魔法瓶株式会社」
*詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。

- 出願人(会社)について
「タイガー魔法瓶株式会社 」 - どんな発明をしたのか
「使用時に発せられる騒音を低減することができるミキサー」 - どうやって発明したか
「ミキサーのモータの排気経路を少なくとも2箇所以上を備え、それらの排気経路を連通させる連通孔を形成させた。」
タイガー魔法瓶株式会社は、家庭用の真空断熱ボトル、炊飯器、電気ケトル、電気ポット、電気調理器具、アウトドア用品など生活用品の総合メーカーです。中でも電気ポットがタイガー製品である方が多いのではないでしょうか。創業時に魔法瓶を販売している為、タイガーと言えば、電気ポット、魔法瓶のイメージが強くあります。上場していない為、経営状況は不明ですが、売り上げは380億円を超えています。大企業と言える
「使用時に発せられる騒音を低減することができるミキサー」

近年、ライフスタイルや住宅環境の変化に伴って、家電製品の静音化に対するニーズが高まっています。家庭で使用される調理用のミキサーは、モータの回転力によって、カップ内に配置したカッター刃を回転駆動し、カップ内に投入した食材等を粉砕する装置です。しかし、運転時には、モータの運転音、モータを冷却するためのファンの風切り音、食材とカップとの衝突音等、様々な音が発生してしまいます。
従来のミキサーでは、冷却ファンによってモータが内蔵された筐体に空気を導入して、モータを冷却する構成が採用されています。ミキサーに吸気孔と排気孔が形成される構成が一般的です。冷却ファンによる冷却構造を備えたミキサーとしては、例えば、排気孔から排気とともにモータの運転音や冷却ファンの風切り音等が外部へ漏れ出てくるため、運転時にミキサーが発する騒音は、他の家電製品等に比べて高いものとなっていたのです。
斯かる現状の課題に鑑みて、冷却ファンによる冷却構造を備えながら、静音化が図られたミキサーを発明するに至りました。
「ミキサーのモータの排気経路を少なくとも2箇所以上を備え、それらの排気経路を連通させる連通孔を形成させた。」

本発明のミキサーは、回転軸を有するモータと、前記モータを収容するモータケースと、前記モータケースを収容する本体ケースと、前記モータケース内の前記回転軸に付設される冷却ファンと、を有する本体部と、前記本体部に連結される容器部と、を備えています。
また、前記本体部において、該本体部の外部から前記モータケースに空気を吸気するための吸気経路と、前記モータケースから該本体部の外部に空気を排気するための排気経路が形成されます。
また、前記排気経路を少なくとも2箇所以上の部分的な排気経路に区画し、さらに、前記2箇所以上の部分的な排気経路を連通させる連通孔が形成された隔壁部を備えるものです。
本発明のミキサーであれば、冷却ファンによる冷却構造を備えたミキサーにおいて、装置内の排気経路をより長くするとともに、排気経路において流れ方向が変化する箇所をより増やして、排気経路において空気振動により伝播する音の減衰量を増大させることによって、ミキサーから発せられる騒音を低減することができるのです。
タイガーは、騒音が小さいミキサーを発明しました。
ミキサーは昔から家庭料理で便利なものとして使われているものです。しかしながら、高速で回転して切ることで食べ物を細かく刻むことが出来る一方、騒音が大きい物でした。子供のいる家庭では子供が騒音を嫌ってミキサーを使えないこともあります。そのことに気が付いたタイガーは騒音が小さいミキサーを発明したのです。本記事ではミキサーだけの出願でしたが、タイガーのHPでは「良い音設計シリーズ」という企画を立てて、他の種類の静音ミキサーがあります。
この発明品は、「良い音設計シリーズ」として発売しています。興味のある方は下記リンク先をご参照ください。
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