こんにちわ!ぱかぞーです。
今回の記事では「ミズノのランニング用パンツ」を特許から解説していきたいと思います。
夏が近づいてくると気温が上がって熱くなりますね。
久しぶりにTシャツを着てみたらお腹がポッコリ。
そんな時、痩せようと運動するときに最初にやるのがランニング。
今回の特許出願はスポーツ用品メーカーのミズノから出願されたランニングパンツ!
ランニングパンツは見た目も大事だけどそれよりも機能面を重視したい。
その機能が特許にもなる特別な機能だったら買いたくなっちゃいますね。
今回もぱかぞーが難しい特許でミズノのランニングパンツをわかりやすく解説します。
是非、最後までご覧ください。
- ランニングが好きな人!
- スポーツウェアにこだわりたい人!
- ミズノから出願されたランニングパンツの秘密を知りたい人!(業界人向け)
【本記事のまとめ】
ミズノから「ランニング用パンツ」に関する出願がされていた。
この出願物には、従来のパンツやタイツでは上手く締め付けられなかった腰を締め付けられるパンツが書かれていた。
具体的には腰の部分の生地とパンツの生地を異なる種類に変えて合わせることだった。腰の生地は伸縮性が高く、締め付けやすいものを使用している。
具体的な商品の一つとしては「ランニングマルチポケットパンツプラス 」が挙げられる。

- 特開特開2020-153060(美津濃株式会社)について
- どうしてランニングパンツを発明しようと思ったのか
- 今までのランニングパンツにはどんな課題があったのか
- どうやってその課題を解決できたのか(製品の特長)
- この特許出願の商品は購入できるの?
- まとめ

特開特開2020-153060は2020年6月29日に美津濃から出願されたものじゃ。
まだ審査される前じゃから特許になるかはわからん。
しかし、商品自体はすでに発売されておるぞ。
もし、特許となった場合はその商品を美津濃が独占的に生産・販売することができるようになるぞ。
そうなったら、これから紹介するランニングパンツといえば美津濃というブランドが付くことになる。

初めて知ったのだけど、美津濃はミズノブランドの会社だったんだね!
その有名なミズノから新しい商品に関する出願がされたんだね!どんな内容か楽しみ!

いつも通り、最初にざっくりと出願物の内容を説明するぞ。
特開2020-153060から引用
【要約】
【課題】下腹部及び腰の後部を含む胴体周囲のみ締め付けることが可能なランニング用パンツを提供する。
【解決手段】第1の生地2と第2の生地3を含むランニング用パンツ1であって、第1の生地2は下腹部及び腰の後部を含む胴体周囲を円筒状に覆って締め付け、ランニング時には安定姿勢を保つための伸縮性生地であり、上端にはベルト部4があり、第2の生地3は、第1の生地2より下方に配置され、ランニング時には臀部から脚部の筋肉はフリー状態に保たれ、自由な動きができる生地であり、伸縮性は無いか又は第1の生地2の伸縮性より低い伸縮性の織物であり、ランニング用パンツ1は短パン又は7分丈である。

この出願物はランニング用パンツに関する発明じゃな。
腰と胴体をうまく締め付けることが特徴のようじゃ。

運動は腰をよく使うから腰回しをサポートしてくれるパンツなのかな?
どんな機能なんだろう??

次は発明者がランニング用パンツを発明しようとした動機を説明するぞ。
特開2020-153060から引用
【背景技術】
【0002】
ランニング等のスポーツ用パンツは織物性のパンツ、あるいは大臀部、太腿部、膝回り、ふくらはぎ部等の必要な筋肉に着圧パワーをかけたり、筋肉の振動を抑えたり、あるいは腰部を締めて姿勢制御する等の様々なコンプレッションタイプのタイツが知られている。従来例として、本出願人は特許文献1において、ウエストバッグのずれを防止するため、腰後部に滑り止め部材を配置することを提案した。また、スポーツ用タイツとしてはポリウレタン糸等の弾性糸を含む伸縮性編物生地を使用し、必要な個所には弾性の高い伸縮性編物生地を配置し、その他の箇所には弾性の低い伸縮性編物生地を配置していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記特許文献で提案されているパンツは、下腹部及び腰の後部を含む胴体周囲の締め付け力が低く、また従来のタイツは大腿部も締め付けてしまい、前記胴体周囲のみ締め付けることは困難であった。
本発明は、前記従来の問題を解決するため、下腹部及び腰の後部を含む胴体周囲のみ締め付けることが可能なスポーツ用パンツを提供する。

ミズノの発明者は以前からパンツやタイツの着圧パワーで着衣者の運動能力を高められることを知ったのじゃな。けれども、パンツは胴体周辺の締め付け力が弱いこと、タイツは胴体を締め付けようとすると大腿部も締め付け過ぎてしまう弱点があったのじゃ。
それを解決しようとしたのじゃ。

ランニングするときにパンツとタイツを着ている人が多いのは、着圧パワーの為だったんだね!
ファッションだけかと思ってたよ。

ファッションも大事な要素じゃぞ。
着圧パワーだけでよければタイツのようにボディラインが出る服だけでも良いのじゃが、
多くの人はボディラインを見せることに抵抗があるからタイツの上にパンツを履くのじゃ。
特開2020-153060から引用
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記特許文献で提案されているパンツは、下腹部及び腰の後部を含む胴体周囲の締め付け力が低く、また従来のタイツは大腿部も締め付けてしまい、前記胴体周囲のみ締め付けることは困難であった。
本発明は、前記従来の問題を解決するため、下腹部及び腰の後部を含む胴体周囲のみ締め付けることが可能なスポーツ用パンツを提供する。

繰り返しなるが、従来のランニングパンツは胴体を締め付ける力が無かったのじゃ。
じゃから、ミズノの発明者はそこに目を付けて胴体を締め付けられるランニングパンツを発明したのじゃ。

ランニングパンツをファッションだけの目的じゃなくて、機能を付与したんだね。
僕はアスリートじゃないけど、ランニングするなら機能的なパンツの方を選びたくなっちゃうよ。
特開2020-153060から引用
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のスポーツ用パンツは、第1の生地と第2の生地を含むスポーツ用パンツであって、前記第1の生地は伸縮性生地であり、下腹部及び腰の後部を含む胴体周囲を覆い、下限は恥骨を含む位置より上で臍部より下の位置にあり、上端にはベルト部があり、前記第2の生地は、前記第1の生地より下方に配置され、伸縮性は無いか又は前記第1の生地の伸縮性より低い伸縮性の織物であることを特徴とする。


画像の通り、腰の部分の生地とその下部の生地の種類を変えることで腰を締め付けられるパンツを発明したのじゃ。
腰を締め付ける生地は伸縮性があってベルトで締められるようになっておるのじゃ。
下部の生地は伸縮性がない普通のパンツの生地じゃぞ。

画像で見ると腰のベルトとスポーツパンツを一体化したように見えるね。
今までは別々に用意していたけどそれが一つになったんだね。

そういうことじゃ。
特許はありそうでなかったものであれば登録になる可能性が出てくるのじゃ。
現状の審査状況では、拒絶査定が出ており、不服審判を申し立てておるぞ。

拒絶ってことは特許として認められなかったんだね。
不服審判というのは裁判の控訴のようなものなのかな?

通常、特許審査手順としては、審査官と出願人でやり取りを行い、審査官が特許と認めないと判断したら拒絶査定という書類を出願人に出すのじゃ。
審査官は出願内容に適した人が選ばれるのじゃが、出願の内容が難しすぎると審査官が出願人の意向を理解できない場合があるのじゃ。
その時に不服審判を申し立てることで、最初の審査官以外の人に審査してもらえるようになるのじゃ。

それって、審査官によって判断が変わるってこと??
公正公平に判断してくれないと困るよ!

ネコスケの言うことはごもっともじゃが、それは理想じゃよ。
審査基準は明確に統一されておるが、最終的に判断するのは人じゃ。
人が判断する以上、完全に公正公平にはいかないこともあるのじゃ。
じゃから、裁判では地裁、高裁、最高裁で何度も判断するのじゃ。
特許においても同じことじゃ。

この特許に書かれている製品は「ランニングマルチポケットパンツプラス」じゃ。
腰ベルト付のパンツは他にもあったので調べてみると他にもいろいろありそうじゃ。

見た目は特許に書かれているものと一緒だね!
少し変な気もするけど、腰ベルトは服で隠れるからあまり気にしなくて良さそう!
ミズノから「ランニング用パンツ」に関する出願がされていた。
この出願物には、従来のパンツやタイツでは上手く締め付けられなかった腰を締め付けられるパンツが書かれていた。
具体的には腰の部分の生地とパンツの生地を異なる種類に変えて合わせることだった。腰の生地は伸縮性が高く、締め付けやすいものを使用している。
具体的な商品の一つとしては「ランニングマルチポケットパンツプラス 」が挙げられる。