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会社、学校、自宅、防災頭巾からの買い替え「折りたたみ防災ヘルメット」TSC-10N Flatmet2 ミドリ安全

今回は、下記の特許を解説します。

特許第7015774号(令和4年1月26日)
発明の名称「折りたたみ式保護帽
出願人「ミドリ安全株式会社
*詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。

図1 本発明の実施形態に係る折りたたみ式保護帽を使用状態としたときの斜視図

目次

  1. 出願人(会社)について
    ミドリ安全株式会社 
  2. どんな発明をしたのか
    ユーザがヘッドバンドを容易に頭部に装着してかぶることができ、且つ、ロック部が不用意に解除されることを防止することができるヘルメット
  3. どうやって発明したか
    折り畳み状態では、ヘッドバンドは左側帽体部と右側帽体部の内側に収容されており、折り畳み状態から使用状態に変更する際には、前記ヘッドバンドの後部が前記左側帽体部及び右側帽体部の下側外周の下方にスライド移動する組み立て式ヘルメット。

出願人について

 ミドリ安全株式会社は、安全靴、ヘルメット等安全衛生保護具、オフィス・ワーキングユニフォーム・産業用防護服、空気清浄機・喫煙所システム・エアフィルタ等の環境改善機器、応急用酸素吸入器等の医療用具・機器、絶縁監視システム等の電気計測・設備機器の製造・販売している会社です。
 上場していない為、財務状況は不明ですが、最近4年間は黒字経営を続けており、売り上げは1000億円に近付いております。上場していないものの、大企業と言えるでしょう。

どんな発明をしたのか

ユーザがヘッドバンドを容易に頭部に装着してかぶることができ、且つ、ロック部が不用意に解除されることを防止することができるヘルメット

図5 本発明の実施形態に係る折りたたみ式保護帽を収容状態としたときの斜視図
チェックポイント

 従来の折り畳みヘルメットの組み立てボタンはヘルメットの内側にあり、操作性が悪かった!

 使用状態においては通常のヘルメットである略半球殻状を成してユーザがかぶることができ、使用しない収容状態では、偏平に折り畳むことで設置スペースを削減することが可能な折りたたみヘルメット(折りたたみ式保護帽)があります。
  この折りたたみ式保護帽は、収容状態にから使用状態に変化させる際には、ヘルメットの右側帽体部及び左側帽体部を構成する各セグメントを連結するヒンジ部を山折りとすることにより、右側帽体部及び左側帽体部を外側に向けて突起させて、全体を半球殻状に変化させます。そして、右側帽体部及び左側帽体部にそれぞれ設けられたロック部をロックさせて、使用状態を維持します。
  また、使用状態から収容状態に切り替える場合には、セグメントの内側(半球殻状の内側)に設けられた押しボタンを押してロック部を解除し、右側帽体部及び左側帽体部を扁平形状に変化させます。
 しかしながら、この折りたたみ式保護帽では、使用状態とした場合において、ユーザの頭部を固定するためのヘッドバンドが右側帽体部と左側帽体部とで囲まれる半球殻状の内部に収容されているため、ユーザが装着する際の装着性が悪いという問題があります。
 また、使用状態から収容状態に切り替えるための押しボタンが、半球殻状の内部に設けられているため、折りたたみ式保護帽に側面から衝撃が加えられた際に、押しボタンに力が作用してロック部が解除されるという問題が発生していたのです。

 本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、使用状態においてユーザがヘッドバンドを容易に装着することができ、その際の装着性を向上することができ、且つ、ロック部の不用意な解除を防止することが可能な折りたたみ式保護帽を提供することにあります。

どうやって発明したのか

折り畳み状態では、ヘッドバンドは左側帽体部と右側帽体部の内側に収容されており、折り畳み状態から使用状態に変更する際には、前記ヘッドバンドの後部が前記左側帽体部及び右側帽体部の下側外周の下方にスライド移動する組み立て式ヘルメット。

図15 使用状態において保護帽を側面に平行な平面で切断したときの様子を示す断面図
チェックポイント

 ヘッドバンドの後部をスライドさせることで折り畳めるようにした!

 本発明は、半球殻状をなす使用状態、及び扁平形状をなす収容状態に変化させることが可能な折りたたみ式保護帽です。
 ユーザが装着する際に左側となる左側帽体部、及び右側となる右側帽体部と、前記左側帽体部と右側帽体部の内部に設けられ、前記使用状態においてユーザの頭部に当接するハンモック、及び前記ユーザの頭部の周囲を固定するヘッドバンドと、を有しています。
 前記左右側帽体部は、互いに帽体ヒンジ部で連結された複数のセグメントを有し、前記帽体ヒンジ部を平坦として前記収容状態とし、前記帽体ヒンジ部を山折りとして前記使用状態とします。
 前記ハンモックは、前記ヘッドバンドを連結するための第1連結具を備え、前記ヘッドバンドは、前記第1連結具に対して摺動可能に連結される第2連結具を備えます。
 前記収容状態では、前記ヘッドバンドは前記左側帽体部と前記右側帽体部の内側に収容されており、前記収容状態から前記使用状態に変更する際には、前記第1連結具と前記第2連結具の相対的な摺動により、前記ヘッドバンドの後部が前記左側帽体部及び右側帽体部の下側外周の下方にスライド移動するのです。

まとめ

 ミドリ安全は、操作性の高い折り畳み式のヘルメットを発明しました。

 折り畳み式のヘルメット自体でも素晴らしい発明ですが、今回の出願はさらに操作性を高める内容でした。折り畳み式のヘルメットは緊急用に使われることが多く、小学校など幼い子供が使用する防災頭巾の代わりとして普及し始めています。子供が使うものですから、ヘルメットとして組み立てる方法が難しくては利用することができません。今回の発明で、折り畳み状態から組み立て状態に直感的に簡単にできるようになったので、誰でも素早く利用できるようになりました。

 この発明品は、「折りたたみ防災ヘルメット TSC-10N Flatmet2」として発売しています。災害の多い地域ではご家庭でも使う可能性がございますので興味のある方は下記リンク先をご参照ください。

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