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料理に「野菜だし」を使うだけで上品な料理になる?ダイエットや健康にも良いスーパーフードとは

こんにちは!ぱかぞーです!
今回はカゴメ 野菜含有調味料 に関する特許情報を紹介します!

*本記事では難解な特許を分かりやすく解説していきます。
詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。

野菜
【特許公報の利用について】

◆特許は権利者である企業が製造販売を独占的に行える排他的な権利です。
◆公的文章である為、企業は他の物よりも優れた点を嘘偽りない事実のみを書きます。
◆カタログやCMなど企業にとって都合のいい情報だけではなく、客観的な事実が特許では語られるのです。

【本記事を読むことで得られるメリット】

消費者は正しい情報を元に他社類似品と比較して購入することができるようになります。
◆特許を取得した企業に独占的排他的な権利を与えられることから投資家は該特許製品に価値があると判断できるならば投資対象となります。
◆業界人は競合他社の数年後の方針がわかるので将来性の市場戦略がわかるようになります。
就活生は今後数十年間務めるかもしれない会社の将来性を判断することが出来ます。

特許庁
こんな人向けの記事!
  • カゴメの野菜だし調味料を使っていて美味しさの秘密を知りたい人!
  • いつもと違う調味料で上品さのある料理を作りたい人!
  • ダイエットやベジタリアンの人で調味料に動物由来のものを使いたくない人!
  • ヴィーガンなど動物性原料を使用しない料理を考えているお店の人

目次

  1. 出願人(会社)について
    「カゴメ株式会社」
  2. どんな発明をしたのか
    「野菜由来のコクと旨味のあるだしの製造方法」を発明した。
    この発明は「野菜だし調味料」として販売されています。
    *下欄外から参照ください
  3. どんな利益が期待できるのか
    「動物性由来ではなく、野菜中心のだしでコクと旨味のある料理を作れるようになります。
    カゴメのHPでは深みのある料理を作れるようになるとも書いてあります。
  4. 従来の製品はどんなものだったのか
    従来の製品は「旨味やコクが弱く美味しい料理を作るのが難しかった。
  5. 市場性
    「今後、脱動物性由来の食品の需要が伸びてくるのは確実です。そんな環境になればなるほど本発明は売り上げを伸ばしていくでしょう」
  6. まとめ

出願人(会社)について

特開2021-023283より引用

【出願人】 株式会社カゴメ

カゴメ

カゴメは大手食品メーカー です
トマトケチャップと言えばカゴメをイメージする人が多いと思います。
そのイメージ通り、カゴメはトマト加工品の国内最大手です。
主力がトマトケチャップと思いきや、飲料が稼ぎ頭となっています。
それ以外にも農事業を育成していたり、米国などで業務用トマトを積極展開しています。

カゴメは明治32年に創業しています。
かなりの老舗メーカーです。
最初に手掛けたのはトマトの栽培でした。
そして最初に商品化したのがトマトソースでした。
創業からトマトソースを扱っていたのです。
今ではトマトジュースや野菜ジュースの売上比率が高くなっていますが、トマトソースの売り上げも高くなっています。

決算情報2020年度2019年度
売上高1830 億円1808 億円
営業利益106 億円 140 億円
経常利益106 億円 138 億円
純利益74 億円 101 億円


売上高が1800億円ですからカゴメは日本を代表する巨大企業です。

営業利益率は約6%です。
大手企業の中では少し低めですが、経済的に優良企業と言えます。

経常利益は営業利益と殆ど同じ金額になっています。
カゴメは本業で稼いでいる安定した企業です。

純利益は2019年度と比べて減少していますが、設備投資をしている可能性もあります。
黒字であることが重要なので、カゴメは財務的に問題のない会社と言えます。

どんな発明をしたのか

特開2021-023283 より引用

【請求項1】
野菜含有調味料の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程である:
調合:ここで調合されるのは、少なくとも、旨味付与野菜加工品、及びコク付与野菜加工品である。

発明の野菜含有調味料の製造方法

カゴメ が発明したのは「 野菜含有調味料の製造方法 」です。
上記の文章のままだと分かり難いので、文章を区切ってそれぞれを解釈をしていきます。

構成請求項1解釈
野菜含有調味料の製造方法であって、発明は野菜を含む調味料の作り方である。
それを構成するのは、少なくとも、次の工程である:
調合:ここで調合されるのは、少なくとも、旨味付与野菜加工品、及びコク付与野菜加工品である。
旨味とコク付与の加工品を調合する作り方

請求項1を構成分けすると、AとBの2つの構成から成り立つ文章であることがわかります。

構成Aは発明品が製造方法であることを示しています。
発明は物であることが多いのですが、製造方法やインターネットなど無形の発明も存在します。

構成Bが発明品の画期的な(本質)部分になるのですが、この記載では従来の調味料の作り方と変わりありません。
この場合、請求項1は捨て項と言われるものです。
請求項は特許の権利範囲を定める重要な部分です。
出願人はできるだけ広い権利範囲を取りたいので、限定的な文言を避けます。
しかし、限定的な文言を避けると従来のものと変わらなくなってしまうのでバランスが大事なのです。

今回の出願は請求項1の記載では権利範囲が広すぎて従来の物と同じと審査官に判断されないわずかな可能性に頼っていると思います。
本命の発明品は請求項2以下となっているはずです。

では、この発明品は我々にどんな恩恵を与えてくれるのでしょうか。

どんな利益が期待できるのか

特開2021-023283 より引用

【発明の効果】
【0017】
  本発明が可能にするのは、野菜原料を主としながらも、旨味とコクが強化された、汎用性の高い野菜含有調味料の提供である。

調味料の調合

この発明品によって、カゴメは 野菜原料を主としながらも、旨味とコクが強化された、汎用性の高い野菜含有調味料の提供できるようになります。
そして我々は、「野菜だしだけで旨味とコクのある美味しい料理を作ることができます。

料理のだしはアミノ酸が主成分となっています。
そのアミノ酸は肉や魚から多くとれるのです。

近年の社会ではビーガンなど動物性食材を摂取したくない人がいます。
また、健康面からもだしが野菜由来になるとカロリーを抑えることができます。

最近の社会情勢を判断し、カゴメは野菜だけで美味しいだしの研究開発を進めたのです。
そして、野菜の旨味とコクを調整することで、アミノ酸が無いのに美味しだしをつくることが出来たのです。

従来の製品はどんなものだったのか

特開2021-023283 より引用

【発明が解決しようとする課題】
【0011】
  本発明が解決しようとする課題は、野菜を主原料とした調味料の旨味及びコクを改善することである。前述のとおり、野菜を主とした調味料に内在するのは、旨味、及びコクの弱さである。野菜含有調味料に求められるのは、野菜原料を主としながらも、旨味とコクを強くすることである。

野菜

従来の野菜だしは、旨味とコクが弱かったのです。

旨味やコクは動物性由来のアミノ酸を多く含んでいると感じやすいのですが、野菜中心のだしではアミノ酸が少なく、旨味やコクを感じにくかったのです。

人が美味しいと感じるものは身体に悪いものが多いのが世の常です。
美味しいと摂取しすぎることも原因であることもあります。

野菜だしが美味くなれば、売れる!というのは他社もわかっていたのですが、どうしても実現できなかったのです。
そのような状況でカゴメはついにコクと旨味のある野菜だしの作り方を発明したのです。

市場性

この発明は世の中を席巻する可能性があります。

繰り返しになりますが、世の中は健康ブームや代替え肉など、現在よりも動物性食品の摂取を減らそうという動きが活発になってきています。
今後もこの活動が続くと思います。
地球の人口は増え続けているので食料問題が必ず起きます。
動物は成長するまで時間も労力もかかります。
そして、倫理的にも問題が無いと言えません。

このような状況で脱動物性由来の食品の需要が伸びてくるのは確実です。

需要が確実に伸びるならば、売り上げが伸びるのも確実です。

まとめ

◆カゴメは「野菜由来のコクと旨味のあるだしの製造方法」を発明した。
◆発明された製造方法によってユーザーは、「動物性由来ではなく野菜中心のだしでコクと旨味のある料理を作れるようになります。」
◆この発明は「野菜だし調味料として販売されています。

カゴメ 野菜だし調味料 濃縮タイプ 300ml

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感想(0件)

◆従来の製品はコクや旨味が弱かった。
◆今後、 脱動物性由来の食品の需要が伸びてくるのは確実です。そんな環境になればなるほど本発明は売り上げを伸ばしていくでしょう。

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