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本記事の利用について

特許公報について

◆特許は権利者である企業が製造販売を独占的に行える排他的な権利です。
◆公的文章である為、企業は他の物よりも優れた点を嘘偽りない事実のみを書きます。
◆カタログやCMなど企業にとって都合のいい情報だけではなく、客観的な事実が特許では語られるのです。

本記事を読むことで得られるメリット

各社から発売される新製品の特長的な機能をいち早く知ることが出来ます。
正しい情報を元に他社類似品と比較して購入することができるようになります。
◆業界人は競合他社の数年後の方針がわかるので将来性の市場戦略がわかるようになります。

研究者に求められるリサーチ力について

 研究者は新しい製品を発明するには技術だけではなく、市場を上手に調査する必要があります。
世の中にないものと思ったら、既に他社から製品が販売されていたり、よく調べたら他社の方が性能が良かったのでは無駄骨になってしまいます。また、製品が無くとも他社が既に研究を進めていて、特許を出願していることもあります。特許として認められていたら、研究することはできても販売することはできません。
 研究完了した後にそのような状態にならない為にも、研究者には事前のリサーチ能力が求められるのです。
本シリーズではそのリサーチ能力を駆使して市場の製品をリサーチし、皆様の商品選びの一助になりたいと思っております。

特許について

 特許は新しい技術を企業や個人が秘密にすることで社会の発展を遅れさせないためのものです。

例えば空飛ぶ車を開発してもその製造方法を隠されてしまうと他の企業や個人は一生空飛ぶ車を開発できないかもしれません。そうなると、発明した企業や個人は大きな利益を得られますが、社会全体では空飛ぶ車の発展が遅れてしまいます。そうならないために特許が存在します。

 しかし、発明した企業や個人にとっては苦労して発明した技術を公開してしまうと他の企業や個人は発明者が時間とお金をかけて発明した技術を無償で得られてしまいます。商品の価格には製造コスト以外にも研究開発費が含まれています。後発の企業や個人は研究開発を行っていないので発明した企業や個人が売り出す価格より安価にすることができてしまいます。そうなると先に発明したものが負けてしまうことになります。そのため特許では発明から20年間だけ製造と販売を独占できる権利を発明者に与えます。発明者は20年間独占的に販売できるので充分な利益を得ることが出来ます。

 この考えとは別に敢えて特許を習得しない考えもあります。

例えば有名なのはコカ・コーラの製造方法です。コカ・コーラは有名な炭酸飲料ですが特許出願されていません。それは特許のメリットでもありデメリットである20年間だけの独占権が起因しています。20年間独占できるのがメリットですが、逆に20年経過後は誰でもコカ・コーラを製造できる権利が生まれてしまうのです。従ってコカ・コーラは出願しないことでいわゆる秘伝の味を20年以上先も隠せる権利を得ているのです。実際にコーラは様々な企業から販売されていますがどのコーラもコカ・コーラとは味が異なっています。

他社が簡単にまねできないようなレシピやノウハウを特許にすることは諸刃の剣になりかねないので注意が必要です。

 本ブログでは特許自体の背景についてはあまり触れずに、明細書に書かれていることを日常的な言葉に置き換えて解説していきます。そして、出願している企業の将来性や商品自体の魅力について解説していきます。