こんにちは!ぱかぞーです!
今回は(株)渡辺製作所の 液滴噴出装置に関する特許情報を紹介します!
*本記事では特許6161842から引用しています。
詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。

- カウンターや机の上における自動噴霧器を探している人
- 出願人(会社)について
「渡辺製作所」 - どんな発明をしたのか
「ノズルの噴射口と吸入口に蓋が着い自動噴霧器」
この発明は「リキッドジェット」として販売されています。
*下欄外から参照ください - どんな利益が期待できるのか
「いろんな場所で装置に手をかざすだけで衛生的に消毒することが出来ます。」 - 従来の製品はどんなものだったのか
「噴霧量や噴射距離を的確に調整できなかったのです」 - 市場性
「消毒用噴霧器のサブ機としてある程度の市場を確保できるでしょう。」 - まとめ
![]() | 価格:21,780円 |

【氏名又は名称】株式会社渡辺製作所

渡辺製作所は金型メーカー です。
我々一般の人にとってはあまり関わりのない会社です。
金型は製品を作る際の形をとる部品です。
例えば、クッキーを作る時に一面の生地から星形の金属をつかって型抜きする時に使う型抜きが金型になります。
実際は、溶けた樹脂を金型に流し込んで冷やして固め、プラスチックのコップなどを作ったりします。
事業としては試作品の製作を受注していますので、試作を行いたい企業は連絡を取ってみてください。
渡辺製作所は上場していない為、財務情報を公開していません。
一部の情報で分析を行います。
決算情報 | 2018年度 | 無し |
---|---|---|
売上高 | 不明 | 不明 |
営業利益 | 不明 | 不明 |
経常利益 | 不明 | 不明 |
純利益 | 430万円 | 不明 |
渡辺製作所は純利益が430万円ですので、零細企業です。
財務状況が不明なので判断ができませんが、経済的な体力がない為、発明品が早めに売れなければ販売を停止してしまう可能性が高いと思われます。
【請求項1】
予め定める設置面上に設置された状態で、液体を液滴化して噴出する小型の液体噴出装置であって、
予め定める方向に液滴を噴出するノズルと、
前記ノズルから噴出された液滴の飛翔経路上で手指または液滴を着弾させる対象物を検知し、該手指または液滴を着弾させる対象物を検知すると、その検知信号を出力する検知手段と、
液体を吸引する吸引部と、前記吸引部から吸引した液体を吐出する、前記ノズルに接続された吐出部とを有するポンプと、
カムを有し、前記カムの回転運動によって、前記ポンプに液体を吸引させかつ吸引した液体を圧縮して吐出させる駆動手段と、
前記検知信号に応答して、前記駆動手段を動作させる制御手段と、を含み、
前記制御手段は、前記検知信号に応答して前記駆動手段を動作させて前記カムを回転させ、該カムの回転運動によって前記ポンプを動作させて、前記ノズルから所定量の液体を液滴化して噴射させ、
前記ポンプは、ピストンと、前記ピストンが収容されるシリンダと、液体が通るパイプと、前記シリンダ内への液体の吸引時には開放され、前記シリンダからの吐出時には閉鎖される第1の弁と、前記シリンダ内への液体の吸引時に閉鎖される第2の弁と、を備え、
前記第1の弁が閉じた状態から前記ピストンが吸引する方向に動作して前記第1の弁が
開き液体が吸引され、液体がノズルの孔から噴出されるときは、前記第1の弁が閉鎖されかつ前記第2の弁が開放されて、前記パイプの中を液体が通り、前記ノズルから液滴が噴出されることを特徴とする液滴噴出装置。

渡辺製作所 が発明したのは「自動噴霧の消毒スプレー 」です。
上記の文章のままだと分かり難いので、文章を区切ってそれぞれを解釈をしていきます。
構成 | 請求項1 | 解釈 |
---|---|---|
A | 予め定める設置面上に設置された状態で、液体を液滴化して噴出する小型の液体噴出装置であって、 予め定める方向に液滴を噴出するノズルと、 前記ノズルから噴出された液滴の飛翔経路上で手指または液滴を着弾させる対象物を検知し、該手指または液滴を着弾させる対象物を検知すると、その検知信号を出力する検知手段と、 液体を吸引する吸引部と、前記吸引部から吸引した液体を吐出する、前記ノズルに接続された吐出部とを有するポンプと、 カムを有し、前記カムの回転運動によって、前記ポンプに液体を吸引させかつ吸引した液体を圧縮して吐出させる駆動手段と、 前記検知信号に応答して、前記駆動手段を動作させる制御手段と、を含み、 前記制御手段は、前記検知信号に応答して前記駆動手段を動作させて前記カムを回転させ、該カムの回転運動によって前記ポンプを動作させて、前記ノズルから所定量の液体を液滴化して噴射させ、 | 検知信号を与えるとノズルから液体が噴霧される装置であることを説明 |
B | 前記ポンプは、ピストンと、前記ピストンが収容されるシリンダと、液体が通るパイプと、前記シリンダ内への液体の吸引時には開放され、前記シリンダからの吐出時には閉鎖される第1の弁と、前記シリンダ内への液体の吸引時に閉鎖される第2の弁と、を備え、 前記第1の弁が閉じた状態から前記ピストンが吸引する方向に動作して前記第1の弁が 開き液体が吸引され、液体がノズルの孔から噴出されるときは、前記第1の弁が閉鎖されかつ前記第2の弁が開放されて、前記パイプの中を液体が通り、前記ノズルから液滴が噴出されることを特徴とする液滴噴出装置。 | 液体を噴出するノズルに蓋があり、液体を吸引する部分にも蓋がある。 噴霧時にその蓋が開閉する。 |
請求項1を構成分けすると、A~Bの2つの構成から成り立つ文章であることがわかります。
構成Aは発明品が自動噴霧タイプのすぷれーであることを説明しています。
この部分は一般的な製品と大差がない部分です。
構成Bは発明品のノズルに噴射口と吸引口にそれぞれ蓋があることを説明しています。
この部分は普通の噴霧器と異なる部分です。
通常はノズルの 噴射口と吸引口 に蓋が無いのです。
この部分が従来の製品と異なっており、新規性が認められたのです。
では、この発明品は我々にどんな恩恵を与えてくれるのでしょうか。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、机上または卓上などの予め定める設置面上に液滴噴出装置が設置され、手指または液滴を着弾させる対象物を液滴の飛翔経路に近付けると、その手指または液滴を着弾させる対象物を検知手段が検知して検知信号を出力する。制御手段は、検知手段から出力された検知信号を受信すると、その検知信号に応答して駆動手段を動作させる。駆動手段が動作すると、カムが回転され、このカムの回転運動によってポンプが動作して、液体を吸引し、吸引した液体を圧縮して吐出部からノズルに供給される。ノズルに供給された所定量の液体は、液滴化された状態で噴出され、飛翔経路上の手指または液滴を着弾させる対象物に付着して、手指または液滴を着弾させる対象物を適切な液量で湿潤させることができる。
~省略~

この発明品によって、我々は、「いろんな場所で装置に手をかざすだけで衛生的に消毒することが出来ます。」
本発明品は単なる自動噴霧器ではありません。
ノズルに蓋があることによって、外気に触れる噴霧口と装置内の消毒液が隔離される為、衛生的に優れているのです。
従来の噴霧器はノズルに蓋が無いため、噴霧口から最近が繁殖していき、容器内まで侵される可能性があったのです。
消毒液自体が腐ってしまい、性能が落ちてしまっては本末転倒です。
我々がお店に入る前に噴霧器で消毒をしますが、噴霧器自体が汚れていたら安心できません。
その課題を解決したのが本発明品なのです。
【0012】
以上の従来技術においては、液体の必要な僅かな量および狭い範囲、さらには非接触で所要の飛翔距離を有し、的確に噴出することができないという問題がある。

従来の噴霧器は、「噴霧量や噴射距離を的確に調整できなかったのです」
従来の噴霧器では、手で押して噴霧させる場合は押し加減によって噴霧量が変わってしまいます。
また、自動噴霧器においては噴霧口に残った消毒液が付着している為、噴霧量や噴射方向が定まらなかったのです。
「この発明は、消毒用噴霧器のサブ機としてある程度の市場を確保できるでしょう」
この発明品の用途は主に入店前の手の消毒や主になります。
ホームページでは紙をめくる時の指先を濡らす用途も提案していますが、時代的には消毒が主な用途となるでしょう。
我々が消毒噴霧器に求めるものは、素早く確実に噴霧される機能です。
繁盛店に入店する際に多くの人が連続して噴霧器で手を消毒します。
そうすると、列ができてしまっている状況を経験している人が多いと思います。
また、自動噴霧であるとすぐに反応しないと不安になったりすることもあります。
この点に関しては本発明品のセールスポイントの一つになっていますから需要に対して的確な価値を提供できています。
そして、本発明品の最大の特徴は噴射向きが限定されないことです。
普通の噴霧器はノズルが下を向いていますが、本発明はノズルに蓋がある為、ノズルの向きを自由に設定できるのです。
本発明の技術を製品化したリキッドジェットは上向きにノズルが設置されています。
そのことによって、机の上に置くことが出来るのです。
従来の噴霧器はノズルが下を向いているため、地面に向かって消毒液が噴射されます。
地面に向かって噴射されるので、ノズルの下には汚れてしまうため物を置くことができません。
従って、従来の製品は設置場所が限られてしまうのです。
それに対して本発明品は机の上にも置けるので、支払いカウンター近くに設置することが出来ます。
店員と最も近づくカウンターで消毒が出来るならば、感染を効率的に防ぐことが出来ます。
従来の噴霧器と違った場所に置くことが出来るので、本発明品はサブ機として活躍できるでしょう。