こんにちは!ぱかぞーです!
今回はAGF(味の素)の コーヒー に関する特許情報を紹介します!
*本記事では難解な特許を分かりやすく解説していきます。
詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。


- 味の素が出願したコーヒー製法がどんなものなのかを知りたい人!
- 味の素のコーヒーの製造方法を知って参考に新メニューを考えたい人!
- コーヒー業界の市場調査、研究を行いたい人!
- 出願人(会社)について
「味の素株式会社」 - どんな発明をしたのか
「ペプチドをコーヒー生豆に付着させてから焙煎するコーヒー製造方法」を発明した。
この発明はおそらく「AGF」として販売されています。
*商品詳細は下記リンク参照 - どんな利益が期待できるのか
「手軽に美味しいコーヒーを飲むことが出来るようになります。」 - 従来の製品はどんなものだったのか
「従来の製品は雑味が強くコーヒーの苦みが弱かった。」 - 市場性
「本発明品は手軽に美味しいコーヒーを飲むことが出来るので、 インスタントコーヒーの中では付加価値があると思います。どの程度美味しくなっているかは実際に飲んで比べてみないとわかりませんが、本当に美味しさが違えば市場を独占できるでしょう。」 - まとめ
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特願2020-509323より引用
【出願人】 味の素株式会社

味の素は大手食品メーカー です。
普段からCMをよく見ますね。
調味料でお世話になっている人が多いと思います。
味の素は調味料業界では最大手です。
調味料以外にもアミノ酸技術で飼料・医薬なども行っています。
さらに海外で家庭用食品拡大しているそうです。
そして、家庭的なイメージがありますが、他会社を吸収合併に積極的な会社でもあります。
元々は調味料など「旨味」に着目して研究開発を行い大きくなった会社です。
川崎に味の素工場があり、工場見学をすることが出来ます。
味の素の向上の敷地はとても広く、町一つがそのまま工場になっています。
食品業界大手の味の素は、一体どのような出願をしたのでしょうか。
特願2020-509323より引用
【請求項1】
コーヒー生豆にペプチドを接触させて内部に吸収させる又は表面に付着させた後、焙煎する工程、を有することを特徴とする、焙煎コーヒー豆の製造方法。

味の素 が発明したのは「 焙煎コーヒー豆の 製造方法 」です。
上記の文章のままだと分かり難いので、文章を区切ってそれぞれを解釈をしていきます。
構成 | 請求項1 | 解釈 |
---|---|---|
A | コーヒー生豆にペプチドを接触させて | ペプチドは苦み成分です。自然の豆から抽出される苦みにペプチドを加えています。 |
B | 内部に吸収させる又は表面に付着させた後、 | ペプチドを豆に着けることが重要です。 |
C | 焙煎する工程、を有することを特徴とする、焙煎コーヒー豆の製造方法。 | そして、ペプチドが着いた状態で焙煎するのが特長です。 |
請求項1を構成分けすると、A~Cの3つの構成から成り立つ文章であることがわかります。
構成AとBは一般的なサーキュレーターと同じ構造であることを説明しています。
構成A、B、Cが発明品の画期的な(本質)部分です。
全ての構成が重要です。
キーワードはペプチドが着いたコーヒー生豆です。
コーヒーに苦み成分であるペプチドを加えるだけでは従来から良くあります。
この出願で大事なのはペプチドが付着した生豆を焙煎することなのです。
ペプチドを加えるだけではなく、豆と一緒に焙煎することが大事なのです。
では、この発明品は我々にどんな恩恵を与えてくれるのでしょうか。
特願2020-509323 より引用
【発明の効果】
【0008】
ペプチドを付着させた焙煎コーヒー豆の製造方法により製造された焙煎コーヒー豆は、苦味成分であるジケトペラジンの含有量が多い。このため、この焙煎コーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出液を原料とすることにより、苦味強度は保ちながらコーヒー特有の雑味が少ないコーヒー飲料やインスタントコーヒー飲料用組成物を製造することができる。

この発明品によって、味の素は加工時に苦みが薄まらずに雑味の少ないコーヒーを作ることが出来ます。
そして我々は、「今よりも味わいのある美味しいコーヒーを飲むことが出来るようになります。」
通常、コーヒー豆を焙煎するとジケトペラジンというが生成されます。
このジケトペラジンという成分は苦みを感じさせる物質です。
この物質がコーヒーの美味しさを左右するのです。
従って、このジケトペラジンを調整する技術があれば美味しいコーヒーを作ることが出来ます。
このことに気が付いた味の素は研究開発を進めたのです。
そして、コーヒー生豆にペプチドを付着させてから焙煎することで、ジケトペラジンを増やすことが出来ることを発見したのです。
特願2020-509323 より引用
【背景技術】
【0002】
コーヒーは日常的に広く親しまれている嗜好性飲料である。お湯で溶かすことで飲めるようになるインスタントコーヒーが多数ある。コーヒー抽出液中にはコーヒーらしい味や香気を担う成分以外にも、天然物であるためにコーヒーの風味を損なうような雑味成分も含まれている。その雑味成分を除くことにより、より香味に優れた容器詰コーヒー飲料やインスタントコーヒーを製造することができると期待できる。
【0003】
特に苦味はコーヒーの重要な品質の1つであり、苦味の強い焙煎コーヒー豆を原料とすることにより、より苦味が強いコーヒー飲料を製造することができ、苦味の強さを損なうことなく、焙煎コーヒー豆の使用量を低減させて製造コストを低減させることもできる。

従来のコーヒーは、天然のコーヒー豆に含まれる不純物によって雑味が生まれコーヒーの風味が失われていたのです。
加工よりも天然のコーヒー豆から焙煎したコーヒーと言われると天然のコーヒーの方が美味しそうに感じます。
コーヒーは味だけではなく風味や環境を楽しむものです。
同じコーヒーであっても家、仕事場、カフェ、屋外など飲む場所によって美味しさが違うように感じるはずです。
コーヒーを取り扱う会社(スタバなど)はお店の雰囲気を良くしたり、お店の場所を考えたりしています。
同業他社が環境に対して争っている中、味の素は単にコーヒーの味の向上に注力していたのです。
基本のコーヒーの味が良くなれば、どの環境でも美味しさが増します。
他社とは違う視点で新しい製法を考えられたのは調味料を扱っている味の素ならではの発想だと言えます。
「インスタントコーヒーにおいて市場を独占する可能性があります。」
今回の発明はコーヒーの重要な品質である「苦み」を強くする製法です。
我々は安くて美味しいコーヒーを得られるので大きな需要を望めます。
しかし、人の嗜好は千差万別です。
特にコーヒーは嗜好性が高い食品ですから、必ずしもみんなが好きな味のコーヒーというものを提供できません。
味ではなく加工よりも天然のコーヒーが好きな人もいますしね。
一方でインスタントコーヒーの様に手軽に飲めるものを求める人には雰囲気よりも単に美味しいが重要になります。
従って、インスタントコーヒーの中では付加価値があると思います。
どの程度美味しくなっているかは実際に飲んで比べてみないとわかりませんが、本当に美味しさが違えば市場を独占できるでしょう。
インスタントコーヒーで本格コーヒ並みに美味しければ、手軽に美味しいものを我々は得られますからね。
◆味の素は「ペプチドをコーヒー生豆に付着させてから焙煎するコーヒー製造方法」を発明した。
◆発明された製造方法によってユーザーは、「手軽に美味しいコーヒーを飲むことが出来るようになります。」
◆この発明はおそらく「AGF」として販売されています。
*詳細は下のリンクからご確認ください。
◆従来の製品は雑味が強くコーヒーの苦みが弱かった。
◆本発明品は手軽に美味しいコーヒーを飲むことが出来るので、 インスタントコーヒーの中では付加価値があると思います。
どの程度美味しくなっているかは実際に飲んで比べてみないとわかりませんが、本当に美味しさが違えば市場を独占できるでしょう。
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