こんにちは!ぱかぞーです!
今回はアイリスオーヤマ株式会社のサーキュレータに関する特許を紹介します!
*本記事では難解な特許を分かりやすく解説していきます。
詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。


- 出願人(会社)について
◆アイリスオーヤマ株式会社 - どんな発明をしたのか
◆らせん状のグリルであるサーキュレーター
「サーキュレーターアイ」
*商品詳細は下記リンク参照 - どんな利益が期待できるのか
◆ユーザーは涼しさを感じやすくなったり、素早く換気できるようになる。 - 従来の製品はどんなものだったのか
◆従来の製品はグリルが平面上であり風力が弱かった。 - 市場性
◆本発明品はデザイン性が乏しく、性能が必要十分であったサーキュレーターに対し、デザイン性も性能も向上させている。今後のサーキュレーターはアイリスオーヤマの商品に独占される可能性が高い。 - まとめ
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特許6363811より引用
【出願人】 アイリスオーヤマ株式会社
- 【本社】
大阪市住之江区平林南2丁目11番1号 - 【上場】
非上場 - 【設立】
1971年4月 - 【従業員】
4434名 - 【売り上げ】
6900億円(2020年度) - 【事業】
生活用品の企画、製造、販売

アイリスオーヤマ(株)は有名な家電メーカーです。
ここ数年で1人暮らしや家電の買い替えを検討した時に安くてお洒落だなと思うときは大体がアイリスオーヤマです。
機能性は程々にデザイン性が高く、お値段も抑え気味のコスパの良い商品を多く扱っています。
パナソニックやシャープなどの最大手の家電メーカーは最新の機能・デザイン性を追求しているため高額な商品が多いです。
一方で中国のハイセンスやアクアなどコスパの良い商品を取り扱うメーカーが人気となっています。
コスパの良い商品を得意とする中国と同じ戦略でアイリスオーヤマは戦っています。
アイリスオーヤマは日本企業ですから商品の品質も高くなっており、非の打ちどころのないメーカーです。
近年著名になってきましたが、設立は1971年とかなりの老舗会社です。
日本のバブルやその後の家電ブームでは脚光を浴びることはありませんでしたが、近年は電気屋さんに行けば必ず見かけるメーカーとなりました。
2010年から2020年の間で売り上げが3.5倍になりました。
近年売り上げを伸ばし続けているアイリスオーヤマ(株)は、一体どのような特許を取得したのでしょうか。
特許6363811より引用
【請求項1】
正面側に送風口を有し、該送風口にグリルが設けられた送風部と、
前記送風部を支持する支持部とを備え、
前記グリルは、複数の送風案内板が渦巻き状に設けられ、
前記複数の送風案内板の前記渦巻きの中心部に近い内端部が、外端部より送風方向に突出しているサーキュレータ。

アイリスオーヤマ(株) が発明したのは「サーキュレーター 」です。
上記の文章のままだと分かり難いので、文章を区切ってそれぞれを解釈をしていきます。
構成 | 請求項1 | 解釈 |
---|---|---|
A | 正面側に送風口を有し、該送風口にグリルが設けられた送風部と、 | 一般的なサーキュレーターの部分である。 |
B | 前記送風部を支持する支持部とを備え、 | 一般的なサーキュレーターの部分である。 |
C | 前記グリルは、複数の送風案内板が渦巻き状に設けられ、 | グリルの形状が特殊である(発明の部分) |
D | 前記複数の送風案内板の前記渦巻きの中心部に近い内端部が、外端部より送風方向に突出しているサーキュレータ。 | 複数の渦巻き状のグリルが丸みを帯びている(発明の部分) |
請求項1を構成分けすると、A~Dの4つの構成から成り立つ文章であることがわかります。
構成AとBは一般的なサーキュレーターと同じ構造であることを説明しています。
構成CとDが、発明品の画期的な(本質)部分です。
キーワードは渦巻状のグリルと丸みを帯びたグリルです。
従来のサーキュレーターのグリルは格子状か線状であることが多いのですが、
発明品のグリルは渦巻状であることと、グリルが突出しており、らせん構造の様になっているのです。
請求項1を私なりに解釈すると
「発明品のサーキュレーターはグリルに特徴があり、そのグリルは複数がらせん状に連なっている形状をしている」ということを説明しています。
では、この発明品は我々にどんな恩恵を与えてくれるのでしょうか。
特許6363811より引用
【0007】
本実施の形態によれば、送風方向の中央に風を集めることができ、室内の空気を確実に撹拌できる。

この発明品の効果は「室内の空気を確実に撹拌できる。」です。
空気の循環をされることによって涼しさを感じやすくなったり、換気することも出来ます。
サーキュレーターの羽の回転によって生まれる風が、らせん状のグリルによって渦を巻くようにして送風されることで、強風を生み出しているのです。
その強風によって室内の空気が循環するようになり、室内の空気を攪拌できるのです。
発明品は従来のサーキュレーターよりも送風力が強くなっているという効果です。
特許用語でいえば「顕著な効果」で特許を得られたのです。
特許6363811より引用
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のサーキュレータは、送風口に設けたグリルが平面的な構造であるので、送風方向の中央に風が集中せず、十分な風速が得られないという欠点があった。送風方向の中央の風速が不十分であると、風の到達距離が伸びず、室内の空気を確実に撹拌できない場合があった。

従来の装着型送風機は、簡単に言えば風力が弱かったのです。
グリルの形状が平面上である為、風を集めて押し出すという作用が働いていませんでした。
その点に目を付けたアイリスオーヤマはグリルの形状に着目したのです。
通常の思考だと、風力を強めるにはモーターの力を強くして羽の回転数を上げるという方法を考えるはずです。
しかし、その方法だとモーター音がうるさくなったり、電力の消費が大きくなるなどのデメリットがありました。
その為、同業他社は従来の風力で必要充分と考え、改良を行わなかったのです。
そんな中、アイリスオーヤマはグリルの形状をらせん状にして風紀の流れを集中させるという画期的な発明をしたのです。
サーキュレータは扇風機の一種ですから夏場に多く売れます。
しかし、最近では冬の暖房効率を上げるためにサーキュレーターを使うことも増えてきました。
一年を通して使うサーキュレーターですから需要は常にあります。
サーキュレーターは室内の空気循環を行うために扇風機以上の性能を出さないといけません。
そうなると犠牲になるのがデザイン性です。
最近の扇風機はタワー型などオシャレになりましたが、サーキュレーターは武骨なものが多いのが現状です。
そんな環境で、デザイン性があり、性能も良く、価格もちょうどよい本発明品のサーキュレーターが登場したらどうなるでしょうか。
きっと大きな売り上げに繋がると思います。
◆アイリスオーヤマ(株)「らせん状のグリルであるサーキュレーター」を発明した。
◆発明されたサーキュレーターによってユーザーは、「涼しさを感じやすくなったり、素早く換気できるようになります。」
◆この発明は「サーキュレーターアイ」として販売されています。
*詳細は下のリンクからご確認ください。
◆従来の製品はグリルが平面上であり風力が弱かった。
◆本発明品はデザイン性が乏しく、性能が必要十分であったサーキュレーターに対し、デザイン性も性能も向上させている。今後のサーキュレーターはアイリスオーヤマの商品に独占される可能性が高い。
![]() | 価格:10,980円 |
