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【特許で解説】土を使わない天然芝のオクシバくん

こんにちは!ぱかぞーです!
今回は株式会社生光園の天然芝ユニットに関する特許を紹介します!

【特許公報の利用について】

◆特許は出願する企業が製造販売を独占的に行える排他的な権利です。
◆公的文章である為、企業は他社よりも優れた点を嘘偽りない事実のみを書きます。
◆カタログやCMなど企業にとって都合のいい情報だけではなく、客観的な事実が特許では語られるのです。

【本記事を読むことで得られるメリット】

消費者は正しい情報を元に他社類似品と比較して購入することができます。
◆特許を取得した企業に独占的排他的な権利を与えられることから投資家は該特許製品に価値を認めるならば投資対象となります。
◆業界人は競合他社の数年後の方針がわかるので将来性の市場戦略がわかるようになります。
就活生は、今後数十年間務めるかもしれない会社の将来性を判断することが出来ます。

目次

出願人(会社)について

生光園

どんな発明をしたのか

メンテナンスが簡単な天然芝ユニットを発明した。
この発明は「オクシバくん」として売られている。

どんな利益が期待できるのか

・「 土がいらないこと
・「軽くてビルなど高所に簡単に持ち運び出来ること
・「自動給水が可能でメンテナンスが容易であること

同業他社と比べて優れている点

・ 製造上のコスト削減

・乗客員数の増加

市場性

生光園 は中小企業であるが、価値のある発明を行った。
今後も需要が伸びる分野でもあるから、売り上げは上がっていくだろう。
上場していない為、投資することはできないが上場した際には注目したい。

まとめ

出願人(会社)について

特許6698988より引用

【出願人】 株式会社生光園

磁気
ぱかぞー
ぱかぞー

今回の発明者は「 株式会社生光園 」じゃ。

ネコスケ
ネコスケ

株式会社生光園 という会社を聞いたことが無いよ。
どんな会社なの?

ぱかぞー
ぱかぞー

生光園 は主に千葉県を中心にガーデニング工事を行っている会社じゃ。
上場しておらんから詳しい情報を入手できないのじゃが、従業員24名、資本金3000万円の中小企業 じゃな。

ネコスケ
ネコスケ

今まで大手の特許ばかり紹介してきたけど、中小だと何か違うところがあるの?

ぱかぞー
ぱかぞー

大手の企業は自社に特許部門をもっておるのじゃが、中小企業は特許部門を持っていないことが多い。

ネコスケ
ネコスケ

お金をいっぱい持っていれば、特許部門を持てるんだね。
自社で特許部門を持っていないと不都合なことがあるの?

ぱかぞー
ぱかぞー

一番は費用の問題があるぞ。
外部に依頼すると、対応を求める度に追加料金が発生するのじゃ。
一発で登録になればまだマシなのじゃが、そうならんことの方が多いからのう。
自社でやっても結局の所、従業員の給料を払わないといけないから必ずしも外部に依頼することがコスト削減につながるわけではない。
バランスが大事なのじゃ。

ネコスケ
ネコスケ

そうなんだね。
でも特許って認められるまで外部に漏れちゃいけないから委託しても大丈夫なの?

ぱかぞー
ぱかぞー

せっかく発明しても、外部に情報が洩れると他社が先に出願したり、邪魔されて特許として認められないことになるかもしれん。
しかし、特許事務所と契約するときは機密保持契約するから安心して利用しても良いぞ。

どんな発明をしたのか

特許6698988より引用

【請求項1】
矩形の底部、該底部の四囲を囲う所定の高さの壁面、及び平面上に載置されたとき該底部に隙間が付与される台座部を有するトレイに、芝を植生した多孔質の樹脂マットが収容され、自在に連結して給水することにより緑地が形成される天然芝ユニットにおいて、前記トレイは、内部底面に、前記樹脂マットを載置する平面領域と、前記台座部と対応する位置に形成され、該平面領域よりも低位な貯水領域とを有するものであり、該平面領域には、敷設された潅水チューブを固定する少なくとも2つのチューブ保持部、及び前記内部底面の規定水位を越える水を外部に排出する排出口が前記壁面の近傍に形成され、前記チューブ保持部それぞれは、前記潅水チューブを挟持する弾設部材と、該弾設部材の先端に形成され該潅水チューブを上側から掛止する爪部材とを有し、前記壁面の高さよりも低位の位置に該潅水チューブを固定するものであって、前記樹脂マットの周囲には前記潅水チューブから潅水された水が流通する所定幅の水路が形成されたことを特徴とする天然芝ユニット。

特許6698988 より引用「天然芝ユニットのトレイ」
ぱかぞー
ぱかぞー

今回の特許は 天然芝ユニット じゃ。
地面にトレイを設置してその上にスポンジのようなマットを敷き、その上に天然芝を置くタイプじゃ。

ネコスケ
ネコスケ

ホームセンターで売っているものとは違うね。
ホームセンターの芝はロールで売られているもんね。

ぱかぞー
ぱかぞー

これは室内で子供用のマットをパズルみたいに組み合わせるタイプのようじゃ。
先に、トレイを敷き詰めて連結してからマットと芝を置いていくようじゃな。

ネコスケ
ネコスケ

その方法だと広い面積を一気に芝を設置するの面倒じゃない?

ぱかぞー
ぱかぞー

この発明は天然芝を手間をかけずに管理できるところが良いのじゃ。
天然芝は生き物じゃから水やりをしないといけないのじゃ。
具体的なことは次の章で説明するぞ。

どんな利益が期待できるのか

特許6698988より引用

【発明の効果】
【0006】
  本発明の天然芝ユニットによれば、ウレタンに植生し、土いらず天然芝を生育することができるので軽量化が可能となり、ビルやデッキ等の平面に設置して緑地を形成することが容易である。また、水道設備から自動給水することや、根詰まり等を防止できる薬剤等を滴下部で用いることにすればメンテナンスが容易になる。

ビルの屋上の緑化
ぱかぞー
ぱかぞー

最大の利益は
土がいらないこと
軽くてビルなど高所に簡単に持ち運び出来るこ
自動給水が可能でメンテナンスが容易であること

ネコスケ
ネコスケ

土がいらないんだ!
天然芝って土が絶対あるものって思ってたけどそうじゃないんだね。

ぱかぞー
ぱかぞー

土の代わりにウレタンを使っているようじゃ。
ウレタンは吸水性が高く、踏んだ感触も土に近いしのう。

ネコスケ
ネコスケ

しかもトレイが連結するだけじゃなくて水が通うようにしているんだね!

ぱかぞー
ぱかぞー

そうじゃ。
最短のユニットから水を流せば自動的に隣のトレイにも給水されるのじゃ。
上手く配置すれば栓を開けるだけで自動的にすべての芝に給水されるのじゃ。

ネコスケ
ネコスケ

普通はスプリンクラーで芝に水を与えていたけど、新しい天然芝は地下水みたいに水が通っていくんだね。

ぱかぞー
ぱかぞー

一般家庭やビルのエントランスならば土を使った方芝の方が安上がりになるかもしれない。
しかし、高層ビルになると重たい土を大量に屋上まで運ばないといけないし、重機で整地することも難しいからコストが嵩んでしまうんじゃ。
それを解決した発明品じゃな!

同業他社と比べて優れている点

特許6698988より引用
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日、土なしで芝苗等を植生するには、多孔質の合成樹脂をトレイやパネルに収納し、その樹脂に芝苗等を載置して行われるのが一般的である。そして、それらのトレイやパネルに給水するには、芝生面に潅水チューブを敷設するか、スプリンクラ—にタイマーをセットして期的に散水するという簡便な方法を用いることが多い。しかしながら、芝刈作業等を行う際は、それらの給水設備を一時的に撤去する必要があり、撤去作業や復旧作業に多大の労力を要している。
それに対して、トレイの側面に切欠部を設けて係止する方法もあるが、チューブの設置位置によっては、チューブが浮きあがり、芝刈作業等に支障になることがある。また、チューブを孔に挿通する方法は、長いチューブを引き通すのに根気が必要な上、万一、目詰まりが生じたときにチューブを孔から引き抜くのが困難で、芝生を一時的に撤去しなければならない。

特許6698988より引用 「発明品の天然芝ユニット」
ぱかぞー
ぱかぞー

他社よりも優れておるのは、散水などのメンテナンスの簡便化と不具合を生じた時の交換作業性の向上じゃな。

ネコスケ
ネコスケ

従来の芝生だと、メンテナンスのためにスプリンクラーとか無数の穴が開いたホースを使っていたんだね。
この発明なら、スプリンクラーとかホースを設置しなくても蛇口をひねればOKなんだね!

ぱかぞー
ぱかぞー

従来のホースでも似たようなことが出来るのじゃが、ホースの散水孔が詰まった時にホース全部を外さないといけなくなるから手間暇かかってしまうのじゃ。
この発明品なら壊れてもその芝生ユニットを交換するだけで大丈夫なんじゃ。

市場性

我々使用者にとって直接需要はない
しかし、ビルの屋上のきれいな庭園を長く享受できるようになる。
ビルの屋上は気分転換になったり、子供の遊び場になっているから地味であるが重要な発明品である。
直接的な需要はビルの管理会社にある。
特許に書かれている通り、メンテナンスや不具合の対処が楽になるのは価値がある。
社会的にも自然を増やすことも都市再開発において重要である為、今後も売り上げが伸びていくだろう。
今後、人口が減ることも考えると、簡単に管理できるような発明には価値がある。
中小企業ではあるものの、大きな価値のある発明をしたと思われる。
普及には価格設定が鍵になるが、メンテナンスに必要な人件費を削除でき、屋上に土で芝生を設備するコストも削減できるので、高過ぎるからやめるという判断にはならないだろう。
どちらかといえば、この芝生ユニットならば通常の芝生よりもどのくらい耐久性があるかが重要と思われる。
特に人が歩く芝生であるから、何度踏まれても壊れにくいことを実証していくことが売り上げを伸ばす鍵になるだろう。

まとめ

◆ 生光園 はメンテナンスが簡単な天然芝ユニットを発明した。
◆発明された芝生ユニットは 最大の利益は、「 土がいらないこと」、軽くてビルなど高所に簡単に持ち運び出来るこ」、「自動給水が可能でメンテナンスが容易であること」 である。
◆この発明は「オクシバくん」として売られている。
◆ 生光園 は中小企業であるが、価値のある発明を行った。今後も需要が伸びる分野でもあるから、売り上げは上がっていくだろう。上場していない為、投資することはできないが上場した際には注目したい企業である。

参考トップページ
土を使わない軽量・天然芝の屋上緑化

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