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美味しさの秘密は竈六連炎舞炊き!!ふっくらとした粒感と甘み成分を味わいたいなら特許取得の象印の炊飯器が良い!

今回は、下記の特許を解説します。

特許第6833440号(令和3年2月5日)
発明の名称「加熱調理器
出願人「象印マホービン株式会社  
*詳細を知りたい人は該当の特許番号から直接お調べください。

図1 この発明の一実施形態に係る炊飯器を示す斜視図

目次

  1. 出願人(会社)について
    象印マホービン株式会社 
  2. どんな発明をしたのか
    複数の部分加熱部が、鍋収容部の底面部から側面部にかけて延在するように配設されていることにより、鍋の底面部から側面部にかけての上下方向(縦方向)の領域が部分的に加熱され、上下方向の大きな対流が鍋内で起こり、大きな撹拌効果が得られ、被調理物に含まれる旨み成分を引き出すことができる炊飯器
  3. どうやって発明したか
    鍋収容部の底面部から側面部にかけて円形状に伸びるようなヒーターを複数配置し、それぞれのヒーターが離れている加熱部を炊飯器に備えさせた。

象印マホービン株式会社(出願人)について

 象印マホービンは調理用家電・リビング用品の専業大手です。海外生産比率が5割を超えており、台湾などアジアと北米に強いのが特色です。社名でもあるように我々消費者にとっては魔法瓶、水筒、電気ポットなどでなじみがある企業です。上場しており、売り上げは800億円に迫ろうとしています。

どんな発明をしたのか

複数の部分加熱部が、鍋収容部の底面部から側面部にかけて延在するように配設されていることにより、鍋の底面部から側面部にかけての上下方向(縦方向)の領域が部分的に加熱され、上下方向の大きな対流が鍋内で起こり、大きな撹拌効果が得られ、被調理物に含まれる旨み成分を引き出すことができる炊飯器

2 図1に示した炊飯器の横方向の要部断面図
チェックポイント

従来品の炊飯器は、釜底と釜外周面を加熱することでご飯炊いていたが、外周面の加熱が均一であったため、米粒の対流が抑制されていた!

   従来の炊飯器は、鍋の底面部に配設される複数の加熱コイルで鍋の底面部を加熱します。また、鍋収容部の外周面を周回するように配設される円環状のコイルで鍋の側面部を加熱します。底面部の複数の加熱コイルの加熱出力をそれぞれ調整することにより、鍋の底面部において、集中的に加熱されるところと、そうでないところとを作りだして、対流を発生させています。しかし、鍋収容部の外周面を周回する円環状の加熱コイルで鍋の側面部を周方向に均一に加熱します。その結果、複数の加熱コイルによる対流が鍋の底面部で発生しても、上方の加熱によって当該対流が、鍋の底面部及びその近傍という狭い範囲に限定される小さな対流になってしまうため、大きな撹拌効果が得られなかったのです。

  この課題を解決する為、広い範囲での大きな対流が鍋内で起こり、大きな撹拌効果が得られる加熱調理器を発明するに至ったのです。

どうやって発明したのか

  鍋収容部の底面部から側面部にかけて円形状に伸びるようなヒーターを複数配置し、それぞれのヒーターが離れている加熱部を炊飯器に備えさせた。

図3 図3に示した鍋収容部の底面図
チェックポイント

 鍋底から鍋壁面を部分的に覆うヒータを均等に配置し、隙間を開けて寒暖差を発生させることでお米の対流性を向上させた。

 本発明品は、部分加熱部の各加熱要素が、鍋収容部の底面部から側面部にかけて延在するように配設されていることにより、鍋の底面部から側面部にかけての上下方向(縦方向)の領域が部分的に加熱されることとなります。その結果、上下方向の大きな対流が鍋内で起こり、大きな撹拌効果が得られ、被調理物に含まれる旨み成分を引き出すことができるのです。

まとめ

 象印マホービンは、特殊な形状のヒーターを炊飯器の鍋に設置することでお米の対流性を向上させ、うま味のあるお米を炊ける炊飯器を発明しました。

 従来の炊飯器は、鍋底と鍋壁面にそれぞれ独立したヒーターを備え、温められた鍋側から温度の低い鍋中央に寒熱対流を生じさせていました。しかし、この炊き方だと、対流は鍋中央に向かっていく単一対流でした。それでも十分、うま味のあるご飯を炊くことが出来ていましたが、象印マホービンはさらに美味しく炊ける方法を見つけました。それは、鍋側面周囲をヒーターで覆うのではなく、部分的に隙間が出来るようにしたのです。この手法によって、加熱されれない部分が、鍋の中央部だけではなく、鍋周囲にも生じさせることが出来るようになりました。従って、対流が鍋中央にだけではなく、特定の鍋周囲部分にも対流を発生させられるのです。その為、より対流が複雑となり、よくお米が攪拌できるようになったのです。結果として、美味しいお米が炊けるようになりました。

 この発明品は、「炎舞炊きシリーズ」として発売しています。興味のある方は下記リンク先をご参照ください。

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